コミュニケーションの質を高めるコーチングスキル

職場において、コミュニケーションの質の低下が問題になっています。
コミュニケーションの質の低下により、人間関係が悪化。
人間関係の悪化により、ストレス増加、メンタルヘルス問題の発生。
そして、退職につながる可能性が高まります。
コミュニケーションの質の向上が待ったなしの状況です。
コミュニケーションの質の向上にコーチングスキルの習得をお勧めしています。
〇コミュニケーションって何?
コミュニケーションって何でしょう?
カンバセーション(会話)との違いを説明できますか?
皆さんが普段しているのはコミュニケーションですか?会話ですか?
例えば
A:ちゃんと聴いてんの!?
B:聴いてるよ!!〇〇やろ!
A:そうだけど・・・
ちゃんと聴いてたみたいですけど、これはコミュニケーションでしょうか?
C:こんな新しい企画考えたんですが
D:これは難しいんじゃない?
もしくは
D:やってみたら?
どっちがコミュニケーションでしょうか?
多くの方が会話が続けば、ケンカでもコミュニケーションと捉えている人が多いです。
コミュニケーションには重要なポイントがあります。
それは情報の完全性です。
コミュニケーションは通信です。
電子メールをイメージしてもらうとわかりやすいかもしれません。
送ったメールが、届いたとき文章が変わっていたら困るでしょう。
だから電子メールは送ったとき、ちゃんと正確にデータが届いたか、送り手が確認できて成立します。
人対人のコミュニケーションでは、話し手の考え方、感情までちゃんと伝わったか確認することで成立します。
「そんなつもりで言ったのではないのに・・・」
ということが発生した場合は、コミュニケーションとれていません。
このような場合、伝え方が悪かったと捉える方が多いです。
それもあるかもしれませんが、重要なのは”聴く力”です。
ちゃんと伝わったか”聴く力”
受け取る側の”聴く力”
コミュニケーションは”話す力”と”聴く力”の両方があって成立します。
〇”聴く力”とは何でしょうか?
”ちゃんと聴きなさい!”
”ちゃんと聴いてたのか?”
”聴く力”と言うと、話し手の話を理解できているのか?
そんな意味で使っていませんか?
その場合、どんなに聴く力があったとしても、興味のない話や知らない話の場合、しっかり聞いたとしても「????」になってしまいます
聖徳太子のように10人同時の話を理解できるというものでも無いです。
”聴く力”を強化するためには、コーチングスキルの習得をお勧めです。
コーチングスキルの中では”聴く力”とは、”相手に本音でたくさん話してもらう力”です。
”聴く力”が強くなると、相手が本音で話す量が大きくなります。
”聴く力”の強化は、コミュニケーションの質を高めます。
〇”聴く力”を強化するコーチングスキル
コーチングとは何でしょう?
「相手にたくさん話をしてもらうことによって、思考の整理をサポートして、意思決定を早めるもの」
人はだれでも選択に迫られる時があります。そして迷います。
場合によっては先延ばしにしたりすることも多いかと思います。
もし、それが早く意思決定できたら、物事がどれだけ進むだろう。
その意思決定を支援するものがコーチングです。
コーチングの語源は馬車(COACH)です。
現在で言うタクシーになります。
お客さんが行きたい場所に連れて行くものです。
コーチングにおいて、お客さんの行きたい場所とは、市場シェアの拡大、組織力の向上など、現在抱えている課題の解決です。
このスキルで重要なことは『8~9割は相手に話をしてもらうこと』
たくさん話しをしているうちに、思考が整理されてきます。
整理しているうちに、「あ、これならやってみる価値あるかも」などの気づきが生まれます。
それに気づいたら行動する意思が生まれます。
このように意思決定を早めていくお手伝いしていくのがコーチングの仕組みになります。
コーチングで重要なことは「たくさん話をしてもらうこと」です。
しかも”本音の話”であることです。
それを実現するのが”聴く力”
※大事な注意事項
嫌いな上司がいくら”聴く力”を駆使して、話を聴いてきても”本音”では話したくない。
いつも怒鳴っていたり、人を見下すような態度をとっていた上司とは話したいとは思いません。
それでも、会話にはなっているので、コミュニケーションができていると勘違いすることが多い。
〇コーチングスキルをマスターするには、訓練が必要。
コーチングスキルを身につけるには多くの訓練が必要です。
コーチング研修を受けた上司は、会話ができているだけで、コーチングができていると勘違いします。
成果が上がらないと、良い人材がいないからと部下の責任にする場合も見られます。
コーチングスキルはテクニックだけの問題ではないので、多くの訓練が必要です。
コーチングスキルを磨き、部下が本音で話しをしてくれるようになったとき、チームの一体感は強いものになります。
コーチングは信頼されていないと機能しませんし、信頼されているリーダーでないとチームをまとめることはできません。
〇コーチングがすべてのシーンで有効なわけではない
コーチングスキルを学ぶとき、コミュニケーションとしての性質よりも、クライアントの課題解決手法として学ぶことが多い。
コーチングがすべての問題解決シーンで活用できるわけではありません。
状況によって使い分ける必要があります。
対象者のレベルによっても異なります。
新入社員であったら、ティーチング(教える)方が多めの方が良いでしょう。
中堅以上であれば、コーチングの方が多めの方が良いでしょう。
また、緊急を要するものは、ティーチングの方が良い。
コーチングを間違ったシーンで使って、コーチングが有効でないと使わなくなる方がいます。
コーチングの性質を正しく理解し、上手く使い分けることができたら、必ず上達します。
そして、繰り返しますが上達には時間がかかります。
〇まとめ
職場のコミュニケーションの質を高めるためには、メンバーが活発に発言してくれる環境をつくる必要があります。
メンバーが活発に発言できるのは”聴く力”がある職場だからです。
話を聴かないメンバーがいると、発言したくなくなります。
”聴く力”を体系的にトレーニングする仕組みとして、コーチングスキルの習得をお勧めします。
コーチングのメリット・デメリット、マスターするのに時間がかかること。
それらをきちんと理解したうえで、コーチング・コミュニケーション研修を受けて、職場のコミュニケーションの質を高めてください。