コーチングとティーチング(コンサルティング)、カウンセリング、セラピーの違いを訊かれることがよくあります。
最近は境界線があいまいで、きっちり分けられるものではないです。
コーチングの中にもティーチングが多めに含むものがあります。
だけど区別しないと説明しづらい場合がよくあるので、とりあえず例外のぞいて明確に区別できるようにしています。
その時に2つの軸を利用します。
横軸に「与えない」「与える」
縦軸に「疲れている」「元気」
・・・
いい言葉で無いかもしれませんがなんとなくくみ取ってください(;^_^A
横軸の「与えない」「与える」の違いは、サービス提供者がスキルを駆使するのはそうなのですが
クライアントに対して知識や技術を直接的に「与えない」「与える」を意味しています。
「与えない」に誤解の内容にお願いします(^^;
縦軸はモチベーションが「マイナス」~「プラス」とも言い換えることができます。
●「与えない」「疲れている」
に該当するものが、『カウンセリング』になります。
基本的にはクライアントの話を聴くことが中心になります。
カール・ロジャースの来談者中心療法が有名ですが
基本的には、抱えている悩みなどを口にして吐き出してもらうことが中心になります。
悩まれている方、落ち込まれている方を元気な状態に引き上げることが目的になります。
●「与えない」「元気」
に該当するものが『コーチング』になります。
こちらもカウンセリング同様、クライアントの話を聴くことが中心になります。
ただこちらは「元気な方」「モチベーションが高い方」が対象になります。
そのため、話を聴くに加えて、【質問】のスキルを駆使します。
質問のスキルを活かし、目標を明確にし、そしてそのために必要な行動を引き出し、さらにモチベーションを高め行動することをサポートします。
クライアントの意思決定のための選択肢の幅を広げ、決断を早めること、
そしてそれに伴う、クライアントの成長を促すことが目的となります。
コーチングの目的については、コーチそれぞれ考え方が異なるので、私の考え方と捉えてください。
●「与える」「元気」
に該当するものが『ティーチング・コンサルティング』になります。
こちらはカウンセリング、コーチングとは異なり、聴くよりも【教える】が中心になります。
クライアントの課題を、専門家・コンサルタントが持っている知識を与えることで解決していきます。
各種学校で先生が生徒に【教える】ことも同様です。
ティーチング・コンサルティングのメリットは解決が早いことです。
デメリットはその解決法がクライアントの状況によって、通用する場合としない場合があるということです。
正論を伝えたところで、クライアントにそれを受け入れるレベルにない場合があります。
小学生に大学生の内容を教えても、理解できないでしょう。
従業員がやる気を失っている会社に、大企業なみの仕組み導入を勧めても、それ以前の問題だったりします。
●「与える」「疲れている」
に該当するのが『セラピー』になります。
アロマセラピーやヒプノセラピーなど、
サービス提供者が持っているスキルを活かして、クライアントの疲れなどを癒すことが目的になります。
いろいろなセラピーの種類が存在しますので、それぞれの特徴については私はわかりませんので調べてみてください(;^_^A
このように、コーチングとティーチング(コンサルティング)、カウンセリング、セラピーを区分しています。
どれが優れているわけではなく、どれもメリット・デメリットが存在しているので、上手に使い分ける必要があると思います。
「コーチング」がいいのかというと、
クライアントは課題に対して疲れているところから始まることも多くありますし、途中で疲れる場合があります。
その場合は、やたら質問攻めにしたり、行動を促すよりも、カウンセリングの割合を強く必要とします。
※銀座コーチングスクールでは【聴く】に重点を置いたコーチングを伝えています。
また、「コーチング」は答えがクライアントの中にあるを前提に行いますが、
英語であったり、最新テクノロジーなど無いものは無いので
ティーチング・コンサルティングが必要になります。
ただ、「ティーチング・コンサルティング」が優れているようにも見えますし、クライアントがそれを望んでいることが多いのですが
先ほど述べたように、クライアントがそれを受け入れる準備ができていない可能性があります。
もっと言えば、本当にその情報が必要なのか正確ではない可能性もあります。
コンサルタントの言う通りに投資をしたけど、本当はそれほど必要なかったということもあるかもしれません。
もっとそれよりも先にしなければならないことがあったかもしれません。
だから「ティーチング・コンサルティング」を行う前に【コーチング】を行うことがとても重要になります。
今回、それぞれの特性を知ってほしくて整理してみました。
私がかかわる中で一番多い「コーチング」の誤解は、「コーチング=指導するもの」となっていることです。
スポーツのコーチのイメージが強いとどうしてもそうなるのも仕方がないなとは思いますが(^^;
「指導するもの」=「ティーチング・コンサルティング」なので、コーチングとは違うものと認識してほしいと思います。
今回の区分分けで、ご自身の目的を達成するために、どのようなスキルが必要か考えるための参考になればと思います。