効果的な人材育成を!-1on1ミーティングの活用方法-

コーチング・コミュニケーション

日本企業は諸外国の企業に比べて、生産性が大幅に低いことが課題として挙げられています。そのため、生産性を高めるために、働き方改革が進められており、各社、生産性を高めることが求められています。生産性を高めるためには、社員のレベルアップ、人材育成が重要です。人材育成の効果を高めるには、社員のモチベーションが高くないと促進されません。

そのため、社員のモチベーションを高めつつ、成長を促す人材育成方法として1on1ミーティングの採用が広がっています。人材育成の効果を高めるモチベーションアップ方法について説明します。

【人材育成の効果を高めるコーチング・コミュニケーションについて】

【目次】

 

モチベーションを上げる人材育成

コーチング・コミュニケーション

部下のモチベーションを上げるにはどうすれば良いのだろうか?管理職が最も頭を抱えるところです。部下の頃と違って、管理職になると部下の人材育成をするという新しいスキルが必要になります。まずモチベーションとは何なのか?正しく理解する必要があります。

 

モチベーションに対する勘違い

全てではありませんが、多くの管理職に見られる考え方の傾向があります。

・仕事はやる気を出して取り組むべきだ
・上司からの指示は絶対だ
・会社に入ったからには会社に従うのは当然だ
・自分がやったとおりにやれば部下も同じように成長できる
・自分ができることは部下もできて当然だ

管理職の価値観の基準で仕事が設定されがちです。管理職自身は、その考え方で成果を出し、出世したのでしょう。たしかに管理職自身の仕事のスキルは素晴らしいと感じます。逆に言えば、管理職以外の人は、まだそのレベルに到達していないということです。だから、管理職自身が期待するような仕事はできません。

部下のモチベーションに悩むのは、管理職が「全員自分と同じ価値観を持たなければいけない」と考えてしまうからです。別に悪気はありません。なぜなら、管理職自身はその価値観のおかげで成功してきたからです。ただし、残念ながら全員持っている価値観は異なります。あまりにその価値観を押し付けようとすると、パワハラとかブラック上司と呼ばれることになります。全員価値観は異なるという前提で、人材育成に関わることが大切です。

 

モチベーション理論に学ぶ

管理職自身もわかっていると思いますが、やりたくないことに対して、いくら「やる気をだせ!」と言われてもやる気はでません。人材育成では、本人の「やりたい」という気持ちを引き出すことが大切です。

ハーズバーグの動機づけ-衛生理論によると、給料や福利厚生などでモチベーションを高めようとしても一時的な効果しかありません。継続的にモチベーションを持続するためには、本人ごとの動機づけ要因を刺激し続けることが大切としています。

マズローの欲求段階説によると、「本人が自ら成長していきたい」と考えられるようになるためには、「承認欲求」を満たさなければなりません。上司が部下の存在を認めることによって、はじめて部下はモチベーションが高まります。

「やる気を出せ」という言葉は「やる気出してない」と伝わる可能性があります。上司の関わり方で、部下のモチベーションは大きく変動します。上司の関わり方で、人材育成の効果が変わるということです。近年、日本でもそのことがわかってきたようです。部下とのかかわり方を改善し、動機づけ要因を引き出す方法として1on1ミーティングが広がっています。

【人材育成の効果を高めるコーチング・コミュニケーションについて】

 

 

 

1on1ミーティングを人材育成に活用

コミュニケーション

近年、大企業を中心に人材育成の効果を高めるために1on1ミーティングという手法が広がっています。コーチングセッションのことですが、なぜか名前を変えて広がりをみせています。

 

1on1ミーティングとは

1on1ミーティングとは、上司と部下の1対1の面談のことです。ただし、評価面談とは異なります。評価面談との違いは次のようなところです。

◆目的は部下の成長
部下のモチベーションを高め、主体的な行動を促すことで、成長を期待します。

◆頻度が多い
年に1,2回の評価面談と異なり、週1回~月1回のペースで行います。

◆話をするのは部下
評価面談と異なり、ほとんどを部下が話している状態をつくります。話したい内容も部下が決めます。

◆評価しない
評価しないため、部下は安心して本音で話せます。

このように、上司と部下が密にコミュニケーションをする機会を設けます。頻度が多いのは、1回では効果がないからです。部下が本音で話をするぐらい信頼関係ができるまで、時間を要します。

 

1on1ミーティングの進め方

1on1ミーティングは、1回30分~1時間で行われます。部下が多いと上司の負担になるので、30分ぐらいが良いでしょう。進め方はGROWモデルに沿って行うことが一般的です。

GROWモデルとは次の頭文字をとったものです。

Goal(ゴール)
Reality(現状)
Option(選択肢)
Will(意思)

1.前回のセッション後どうだったのかの確認
2.今回話したいテーマの確認
3.そのテーマの(ゴール)の確認
4.(ゴール)に対する(現状)の確認
5.(ゴール)(現状)を埋めるための施策(選択肢)の確認
6.次回のセッションまでに着手する(選択肢)を決めて、宣言(意思)してもらう。

以上のように話を進めます。大事なことは、上司がアドバイスを極力避けることです。聴く力が無い場合、どうしても自分がしゃべりたくなります。そうなると1on1ミーティングは効果がありません。

【人材育成の効果を高めるコーチング・コミュニケーションについて】

 

 

聴く力を強化するコーチングスキル

コーチング・コミュニケーション

1on1ミーティングは、聴く力が無いと効果が生まれません。つまり、管理職の「聴く力」のスキルによって効果が左右されます。上述したように、部下のモチベーション、人材育成の効果は、上司の関わり方によって大きく左右されます。管理職になったら、聴く力を強化するためにコーチングスキルのトレーニングを行うことをオススメします。

 

コーチングとは

コーチングとは、「相手の成長をサポートするスキル」のことです。成長をサポートしますが、アドバイスはしません。相手から「気づき」を引き出すことに専念します。1on1ミーティングと同じです。つまり、コーチングスキルを強化すると、聴く力が強化され、1on1ミーティングのスキルも向上します。

 

コーチングスキルを強化する

コーチングスキルは「傾聴」「質問」「フィードバック」で構成されています。

◆傾聴
相手が本音でたくさん話してくれる環境づくりをすることです。「質問」「フィードバック」を活かすためのベースになります。これが無いと、相手は建前でしか話をしてくれません。

◆質問
相手の視点を広げ、思い込みや可能性などを引き出します。

◆フィードバック
コーチが感じたことを、そのまま相手に伝えます。鏡のような役割をします。自分のことに対して、自分では気づいていない部分が多くあります。フィードバックにより気づきが引き出されます。

これらを強化することによって「聴く力」が強化されます。

重要なのは、トレーニングです。管理職研修で、単発のコーチング研修がありますが、逆効果になる場合があります。信頼関係ができてないないのに質問攻めをして、さらに部下からの信頼を失うケースもあります。人材育成の効果を高めるためにも聴く力のトレーニングを重視する企業研修を受けましょう。

【人材育成の効果を高めるコーチング・コミュニケーションについて】

 

 

 

モチベーションの種を聴き出そう

チームビルディング

管理職になると、部下が頑張ってくれるかどうかで、管理職自身の成果が変わります。管理職自身の成果のために、「あーしろこーしろ」と指示を出したくなるかもしれません。それは、指示待ちの部下を育てる結果につながるかもしれません。人材育成の効果としては低いものになるかもしれません。

主体的に行動するようなモチベーションの高い部下を育てるなら、聴く力を強化したコーチング・コミュニケーションを普段から行えるようにしましょう。長い目でみたら、その方が人材育成の効果は高くなるでしょう。

【人材育成の効果を高めるコーチング・コミュニケーションについて】