競争優位性をもつために差別化(イノベーション)する方法

商品、サービスが溢れる現代なので、どうやって自社の商品、サービスを選んでもらえるか、各社の課題になっています。
差別化する方法
それではどうやって差別化しましょう?
差別化するには、大きく分けて二つの方向性があります。
マーケットインとプロダクトアウトの考え方です。
マーケットイン
最近は、マーケットインの考え方が基本となっています。
マーケットインとは、お客様の「こういうものない?」に素直に応え続けるというもの。
中小企業のBtoBのビジネスでは、このタイプがほとんどです。
親会社から頼まれたものに応えていくというものです。
応えられるかどうかで、他社と差別化されていきます。
お客様の声に応えていくことにより、商品が磨かれていく。
きちんと対応していくことで、お客様との関係が強化されていく。
そうやって、差別化され、競争優位性が築かれていきます。
先日話をきいた、経営者の話では、お客様の期待以上に応えて行くから、お客様からの信頼を勝ち取れたという話でした。
逆に自分たちが考えた商品はことごとく失敗したとも言っていました。
お客様が欲しいと言っているものをつくるので、売れないということは無いので安全ですね。
だから中小企業の商品開発、サービス開発では基本的な考え方になっています。
プロダクトアウト
プロダクトアウトとは、マーケットインとは逆の考え方です。それは「自社のこだわりを追求」したものになります。
自分たちが考えた商品を出していくプロダクトアウトの考え方はだめなのか?というとそうではありません。
すぐに思いつく事例はアップルではないでしょうか?
「多くの場合、人は形にして見せて貰うまで自分は何が欲しいのかわからないものだ」とスティーブ・ジョブズは言ってました。
そして、自らのこだわりを形にして世に出しました。それが大きく差別化されたものでした。そして強力な競争優勢をつくりました。
お客様の声を聴いている限り、これまでのものの延長線上の商品しかできないのです。
これまでにない斬新な商品をつくろうと思った時、プロダクトアウトの考え方も大切です。
差別化できない商品はコモディティ化していく
星野リゾートの星野社長もお客様の声を素直にきいていると「普通のモノ」になってコモディティ化してしまうという話をされています。だからこだわりを追求していくべきだと。
普通のモノ、コモディティ化していくと、商品は価格でしか差別化できなくなってきます。
そして安売りして、利益率がどんどん下がってきて、最終的には会社のお荷物になってきます。
二つの方向性は傾向的には「お客様との声に応えて行く方を重視するのは、法人向け」「自社のこだわり追求を重視するのは、個人向け」というイメージでしょうか。
どちらが最適化は、いろいろ試しながら手探りで確立されていくものだと思います。
デザイン思考でイノベーションを起こす
イノベーションを起こす方法としてデザイン思考というフレームワークがあります。
デザイン思考とは、以下の順で商品やサービスを開発するフレームワークです。
1.共感
2.問題定義
3.創造
4.プロトタイプ
5.テスト
この中で、もっとも重要なのが「共感」です。
これが無いと商品やサービス開発のスタートすらしません。
「共感」は具体的には、日々の生活の中や会話の中から、「今まで気づいて無かった不便」に気づくということをします。
つまり、「観察力」「直感力」などが必要です。
これらがないと、何も感じないまま見逃してしまうことになります。
気づけるか、見逃すかで、商品開発力がかわります。
日ごろからコミュニケーションをとり、観察したことを口に出すという行動が必要です。
気づく力強化に、オススメすることが「聴く力」強化です。
コーチング・コミュニケーションの習得をオススメしています。