精神障害による労災申請を減らす方法
2022年6月24日、厚生労働省は、精神障害による労災申請が2346件で過去最多だったと発表しました。
そのうち、労災認定されたものも629件と過去最多でした。
働き方改革、ストレスチェック制度、ホワイト企業大賞など、職場環境など働く環境を改善しようとする取り組みが毎年のように行われています。
それにも関わらず、過去最多を更新し続けています。
このままでは、飽和するまで過去最多を更新しつづけるでしょう。
精神障害者を生み出すことは、働ける人材の減少につながります。
そして、社会保障費の増加につながります。
働ける人材が減少するというとは、税収が減少するということです。
社会保障費の増加に対して、税金でまかなうことができなくなり、国の借金がさらに増えることになります。
精神障害による労災申請が増え続けることは、悪循環を生み出し、日本の競争力低下につながります。
一日でも早く改善することが求められます。
精神障害を防ぐ職場づくりの方法について説明します。
精神障害の主な原因はパワハラ
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精神障害の労災申請を減らすために、国は様々な取り組みをしています。
それでも、焼け石の水状態です。
どうして減らないのでしょう?
精神障害の労災申請について、大きな要因として取り上げられているのが、パワーハラスメントです。
2020年6月から、パワハラ防止法が施行されたはずなのに効果が無いのでしょうか?
効果がないとしたらどうしてなのでしょうか?
精神障害による労災が減らない理由
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精神障害による労災を減らす方法は、パワーハラスメントを減らす方法を見つけることと同じかもしれません。
精神障害というからには、仕事上で何かしらのプレッシャーを感じているからと考えられるからです。
パワハラが無くならない理由は、パワハラを与える側もプレッシャーを与えられているからでしょう。
部下が成果を出してくれないと、自分の責任になる。
だから、成果を出さない部下に強く当たってしまう。
指導なのか、罵声なのか、グレーゾーンです。
尊敬できる上司からなら良いかもしれませんが、嫌いな上司からの場合もあります。
部下のタイプによる理由も存在します。
同じように指導しているのに、覚えの悪い部下もいるでしょう。
優しく教えていても、厳しいと捉える部下もいるでしょう。
さまざまな要因があると思いますが、結果的に、部下に精神的にダメージを与えているケースが多いようです。
現実的にパワハラによる精神障害の発生が増えています。
パワーハラスメントを減らす方法
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パワーハラスメントを減らす方法は、コミュニケーションの質を改善することです。
コミュニケーションの質を改善するには、組織風土を改善しなければなりません。
組織風土を改善するには、リーダー自身が覚悟を決める必要があります。
なぜなら、組織風土改善は、時間と労力がかかるからです。
そして、今までのやり方を変えるので、パフォーマンスが一旦落ちる可能性があるからです。
成果を最優先にするリーダーの場合、組織風土改善は後回しにされます。
そのため、パワーハラスメントは減らなくなります。
実際、このようなリーダーの方が多いのでしょう。
組織風土を改善する方向は、「社員が自ら仕事を頑張りたい」という状態にすることです。
モチベーションを高めることが重要となります。
誰でもやりたくないことを強要されたら、精神的ストレスを感じるでしょう。
自らチームのためにがんばりたいという、ワンチームの状態をつくることです。
組織に一体感をつくります。
組織風土の改善は、とてもむずかしいです。
リーダーは言葉では、「人材」とか「組織」というキーワードを発信します。
企業のホームページでもよく目にします。
しかし、そのような企業でもパワハラが発生しています。
言葉だけで行動が伴わないので、いつまでも実現しないのでしょう。
組織風土を改善したいなら、上位の役職者の「組織風土を改善するための行動」が必要です。
社員がイキイキと働ける職場づくりを
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精神障害による労災を減らすためには、社員がイキイキと働ける職場づくりが欠かせません。
しかし、現実的には難しいところもあるでしょう。
なぜなら、利益がでないと、職場自体が存続できないからです。
利益を出すためには、しっかり成果を出す仕事が必要となります。
お客様からのクレーム対応をすることもあるかもしれません。
精神的ストレスの無い仕事は、まず存在しないでしょう。
だからこそ、フォローする組織が必要になります。
失敗しても安心できるのか。
自分の意見も聞いてもらえるのか。
どのような職場づくりをするかによって、社員のストレス状況は変わります。
「何回言わせるんだ」
「いつになったらできるんだ」
「どう責任をとるんだ」
といった発言の割合が多い職場は、労災申請が増える可能性があるでしょう。
社員がイキイキ働ける職場づくりは難しいです。
経営者が理想の職場を目指して行動しているかどうかでも、社員のストレス状況に影響を与えることができます。
ぜひ社員がイキイキ働ける職場づくりを目指してください。