中小企業の生成AIコンサルティング活用方法(BingAI・Bard)
ChatGPT、BingAI、Bardなどの生成AIを使ってみた方は、その性能に驚いていると思います。
これら以外にも、アップル、アマゾン、メタ、テスラも生成AIの競争に参入してきます。
生成AIの進化は止まらないでしょう。
その生成AIの活用で、いかに生産性を高めるかが多くの企業で課題になっています。
「IBMも事務職の多くを生成AIに切り替えた」などのニュースがありました。
従業員の仕事の多くに生成AIが活躍する場面が増えてくるでしょう。
「困ったときにどうするか?」の経営相談にも、生成AIが活躍すると思います。
近い将来、アイアンマンのジャービスのように、経営者は生成AIに「どうしたらいい?」と声で質問するようになるでしょう。
そのため、中小企業であっても、生成AIの活用には積極的に取り組んだ方が良いです。
なぜなら、競合企業が、生成AIを活用して生産性を高めてくる可能性があるからです。
中小企業の経営課題は山積み
中小企業含め、大企業であろうと、財務、組織、経営戦略、生産性改善などさまざまな経営課題に悩まされています。
大企業の場合は、野村総研や三菱総研など、大手経営コンサルティング企業に相談することができるでしょう。
しかし、中小企業の場合は、お金をかけてまで経営相談するということは少ないかもしれません。
経営相談にかけるお金が無いから経営コンサルタントを雇わない。
経営コンサルタントを雇わないから、生産性が上がらない。
生産性が上がらないから、経営コンサルタントに相談できない。
このような悪循環に入り、経営課題の改善が進まないという状況に陥ってしまいます。
悪循環から抜け出すためには、経営課題解決のために相談できるリソースを早く確保することが大切です。
経営課題解決のために誰に相談するか
中小企業が経営課題解決のために相談する相手として、下記のような組織や人が挙げられます。
・商工会議所
・税理士
・経営コンサルタント(中小企業診断士)
・生成AI(BingAI[ChatGPT]、Bard)
相談相手として、よく挙げられるのが税理士さんです。
普段から関わっているので、相談しやすいのでしょう。
しかし、節税などお金の面以外(組織、人材、IT、生産性改善など)になると専門外です。
商工会議所や経営コンサルタントも相談先に挙げられると思います。
課題として、各担当者や経営コンサルタントも得意分野があり、幅広い経営課題のすべてに対応できるわけではありません。
その点、生成AIは、あらゆる分野の質問に対して回答してくれます。
しかも、経営コンサルタントに比べて、かなりの低コストで雇うことができます。
もちろん、一般論でしか回答してくれないというデメリットはありますが、一歩目の相談相手としては十分なぐらいの性能があります。
AIコンサルティング活用方法
当ページでは、BingAI(ChatGPT)、Bardに経営相談をしてみて、性能を確かめています。
生成AIの特長として、「質問の仕方が重要」があります。
同じ生成AIでも、質問の仕方によって、回答が変わる場合があります。
この点は、質問者の意図を汲み取るように進化していくことは考えられますが、当面は質問の仕方をノウハウとして蓄積していく必要があります。
また、現時点では、一般論について、漏れなく視野を広げるツールとして活用することが良いのではないかと感じています。
例えば、「パン屋さん」として、競合企業に勝つためには何をすればよいか?を質問したとします。
すると、マーケットインでの顧客への調査方法などは教えてくれますが、具体的に「こうすればよい」は答えてくれません。
「こういう視点で施策を行ったか?」の確認するために使うとしたら、一般的な経営コンサルタントが提案する内容と同じレベルで回答をくれます。
そのため、視点を広げるための相談相手と割り切る必要があると感じます。
また、将来はわかりませんが、現時点では財務分析はできないようです。
各種計算書類を読み込ませたら、財務分析をしてくれるという機能はまだ無さそうです。
もしできるようになった場合は、税理士さんなどが不要になってしまうかもしれません。
注意点としては、読み込ませるデータが、外部に流出しないか注意する必要があります。
ところで、質問の仕方によって、回答が変わるのですが、役割を与えることによっても変わります。
生成AIに、まず、「あなたは金属加工業に特化した経営コンサルタントです」など役割を与えてみてください。
役割を変えることによって回答が変わるので、さまざまな回答を得ることができます。
AIコンサルティングの注意点
AIコンサルティングの注意点として、いちばん重要なことは情報流出でしょう。
設定によって防ぐことはできるようなので、最初に設定しておくこをおすすめします。
自社が持っているデータを読み込ませて、分析するなどができるととても便利だと思います。
これまでデータ整理にかかっていた時間が、かなり短縮できるようになるでしょう。
しかし、その情報が外部に流出してしまったら大問題です。
生成AIを使うときのルールを決めておくことをおすすめします。
他の注意点としては、「間違った回答をすることもある」「質問の仕方で回答が変わる」です。
あくまで、参考にしつつ、最終判断は人間が行うなどのルールが必要です。
将来的には、精度が高まってくるとは思いますが、現時点では必要なルールです。
これからは生成AIの活用力が競争を左右する
今まで、誰かに調べてもらっていたものを、生成AIであれば一瞬で調査し整理してくれます。
しかし、その結果は、扱う人の質問の仕方やタイミング、使う生成AIによって異なります。
今後は、生成AIを有効活用できるかが今後の競争力を左右することになってくるでしょう。
良い経営コンサルタントと生成AIのどちらが良いか?という議論になるかもしれません。
正解は、生成AIを上手に活用できる良い経営コンサルタントでしょう。
中小企業が生成AIをコンサルタントとしてうまく活用することができたら、経営コンサルタントは、間違いが無いかチェックするだけのために依頼するだけの存在になるかもしれません。
つまり、生成AIの活用スキルの高さが、中小企業の生産性向上のためには、欠かせなくなるはずです。
まだまだ間違った回答も多いといって、手を出すことに躊躇する人も多いように感じますが、それはいつまででしょう?
生成AIの性能がさらに進化した頃には、追いつけなくなる可能性があるので、今から生成AIの活用を始めることをおすすめします。
生成AI自身も、初心者向けに扱いやすいように進化してくるとは思いますが。
10年後、生成AIがどのように進化しているか想像してみてください。
おそらく口頭での会話のように相談対応してくれるような気がします。