ストレスの大きい職場が、生産性を低下させる
日本では、生産性の低さが課題となっています。
生産性が低い状態は、今に始まったことではありません。
30年ぐらい続いている状況です。
そして、生産性の低さは、いまだに解決される気配が感じられません。
職場の生産性を決める要因は、さまざま存在すると考えます。
結論的には、モチベーションと考えています。
スポーツでも、軍隊でも、組織で行動する場合、メンバーのモチベーション、士気が成果に大きく影響します。
同じ時間仕事をしている場合、やる気のある社員とやる気のない社員、成果に大きな違いが出るでしょう。
社員のモチベーションを低下させるもの。
それは、大きなストレス要因です。
適度なストレスは必要ですが、大きなストレスは、社員のモチベーションを低下させます。
職場のストレス要因を減らす方法について説明します。
職場の生産性を決めるもの
職場の生産性を決めるものは、さまざま存在するでしょう。
生産性を簡単に表現すると、「投入した経営資源の量に対して、どれだけの売上をあげたか」になります。
生産性を上げる方法を、簡単に言えば、いかに安く作って、いかに高く売るかです。
高く売る方法は大変です。
なぜならライバルがいるからです。
同じレベルの製品・サービスであれば、価格を安くしないと売れません。
そのため、ライバルより優れた商品・サービスの開発に、各社しのぎを削っています。
イノベーションが必要なのです。
イノベーションができる組織とできない組織、それにはストレス要因が大きく影響します。
価格を安くしても利益が出るようにするには、できる限り安く作る必要があります。
安く作る方法も同様です。
ライバルと同じように作っていれば、ライバルより安く作ることができません。
ライバルより量が売れる商品・サービスが開発できていれば別ですが。
安く作る方法としても、イノベーションが必要なのです。
イノベーションを起こすために必要な要素は、「多様性」と「失敗回数」です。
どちらも、ストレス要因によって抑えつけられます。
職場のストレス要因
職場のストレス要因は、大きく分けて「頑張っても見返りが少ない」と「頑張らせてもらえない」の2つに分かれるように感じます。
「頑張っても見返りが少ない」について
日本では、実質賃金が30年以上上昇していません。
働いても働いても豊かになっていく感じがしないのです。
そのため、頑張る気持ち、モチベーションが低下します。
この問題は、「少子化対策の遅れ」や「ゾンビ企業の延命」など、政治の問題でもあるので、一企業レベルではなかなか改善が難しいでしょう。
だから、生産性を高めるイノベーションが必要なのです。
日本企業でもイノベーションを起こせた企業は、生産性が高まり、賃金も増えているでしょう。
しかし、そこで「頑張らせてもらえない」が出てきます。
・余計なことはするな
・昔からこうやってきたんだ
・失敗したらどうするんだ?
・会社で決まったことだ
このような言葉で、イノベーションに必要な「多様性」と「失敗回数」をつぶします。
会社の将来性に疑問を感じるようになります。
頑張ろうとしていた社員のやる気(モチベーション)を失わせます。
つまり、職場の大きなストレス要因は、社内での質の悪いコミュニケーションなのです。
職場のストレスを低下させる方法
職場のストレスを低下させるには、コミュニケーションの質を高める必要があります。
パワハラ、セクハラもコミュニケーションの問題です。
職場において、コミュニケーションの質を高めなければならない対象は、権限を持つ上位の役職を持つ人たちです。
パワハラ、セクハラも、コミュニケーションの質の低い上位の役職者によって、行われることが多いからです。
コミュニケーションの質を上げる方法は、複雑です。
絶対的な方法はありません。
しかし、最初に意識してほしいことがあります。
それは、「認める」です。
言い換えると、「すぐに否定せず、一旦は受け止める」ということです。
否定ばかりしてくる相手とは、話す気がなくなりませんか?
「認める」ができないと、コミュニケーションの質が低下するのです。
「認める」は、意外に難しいです。
間違っていると思う意見を、「一旦は受け止める」ということがなかなかできないかもしれません。
「認める」ができるようになるには、ある程度トレーニングが必要です。
働きやすい職場をつくろう
職場のストレスは、大きくなりすぎると悪い影響が出てきます。
一番大きな問題は、生産性の低下でしょう。
生産性の低下は、会社の持続可能性も低下させます。
職場のストレス要因として、代表的なものは人間関係(コミュニケーション)です。
仕事量などもありますが、仕事の指示もコミュニケーションです。
人間関係を壊さないコミュニケーションスキルを身に着けなければなりません。
そのためには、コミュニケーションスキルの中でも「聴く力」が大切です。
さらに言えば、「認める力」です。
「認める力」の強化はトレーニングが必要です。
おすすめのトレーニング手法は、コーチング・コミュニケーションを学ぶです。
コーチング・コミュニケーションを習得し、人間関係を良くし、ストレスの少ない職場づくりを目指しましょう。
コーチング・コミュニケーションについては、別のコラムで説明していますので御覧ください。