フィードバックとは~人事評価面談の効果を高める方法~
管理職にとって、人事評価面談は課題です。
面談の結果、社員のモチベーションが下がってしまうと問題です。
社員のモチベーションを引き出す人事評価面談がもとめられます。
人事評価面談で大切になるのが、フィードバックのやり方です。
フィードバックとは、ただ評価するだけではありません。
効果的なフィードバックを行うヒントを説明します。
【目次】 |
人事評価面談のフィードバックの目的
人事評価面談は、ただ評価すれば良いだけではありません。
社員のモチベーションアップにつなげなければなりません。
人事評価面談を整理します。
これまでの評価方法
人事評価面談の直接的な目的は、「今期の結果を評価する」です。
評価して、会社によっては、その結果を賃金に反映します。
社員にとしては、できるだけ高い評価を望みます。
今季の目標に対して、結果どうだったのか?
未達だったのか?
達成できたのか?
などを評価します。
大切なのは、社員の納得感です。
今期の目標が、会社側の責任で大きく変わったのに、未達と判定されたら、社員としては納得できないでしょう。
他の社員との差も重要です。
自分自身より明らかに仕事をしていなかった同僚の評価の方が高い場合は、納得できないでしょう。
モチベーションアップ
これまでの評価も大切ですが、今後も仕事に意欲的に取り組んでもらうためにも、モチベーションアップが必要です。
人事評価面談後、社員がやる気をなくしたとなれば問題です。
人事評価面談での社員のモチベーションマネジメントに、フィードバックの工夫が必要です。
人事評価面談でのフィードバックでは、ただ達成、未達の評価する意味で使われるケースが多いです。
しかし、ただ評価を伝えるだけでは、モチベーションアップには、つながりません。
「今期評価が悪かったから、次頑張れよ」では、モチベーションが上がるかどうかはわかりません。
人事評価のフィードバックの課題
人事評価のフィードバックでは、社員のやる気を無くさせると失敗です。
社員のモチベーションアップにつながるようにしなければなりません。
しかし、効果的なフィードバックは、それほど簡単ではありません。
それは次のような課題があるからです。
ネガティブなフィードバック
評価面談のフィードバックについて、良い評価であればフィードバックは簡単に感じるでしょう。
やりきった感を出してしまうなどの課題はありますが、まだフィードバックはやりやすいです。
問題になるのは、ネガティブなフィードバックです。
「あれもできていない、これもできていない」とのフィードバックでは、自信を無くさせるかもしれません。
かならずポジティブな面も見つけ出して、フィードバックがもとめられます。
評価者は、社員の良い点を見つける力が必要です。
相対評価との関係
会社内の人事評価は、相対評価になるケースが多いです。
仕事を頑張って前期よりできるようになっていたとしても、同僚も同様に前期よりできるようになっていたとした場合、相対的に何も変わらない評価になる可能性があります。
頑張って成長したのに評価が変わらないのであれば、モチベーションが低下します。
他人との相対評価だけでなく、社員自身の前期からの成長度合いの評価も大切です。
評価者は、社員自身の成長度合いの観察力も必要です。
それが社員の良い点を見つける力となります。
人事評価のフィードバック効果を高める
人事評価のフィードバックでもとめられるのは、社員に対して気づいてあげる力です。
前期からの変化、ネガティブな面だけでなく、ポジティブな面に気づく観察力が必要です。
効果的なフィードバックを行うには、コミュニケーション能力がもとめられます。
そこでコーチング・コミュニケーションの習得をオススメします。
コーチング・コミュニケーション
コーチング・コミュニケーションとは、コーチングスキルを取り入れたコミュニケーションスキルです。
コーチングスキルとは、コーチングセッションで扱われるスキルで、「傾聴」「質問」「フィードバック」で構成されます。
コーチングスキルは、聴く力に重点を置いたコミュニケーションスキルです。
聴く力とは、相手から情報を引き出す力です。
効果的なフィードバックでは、相手を客観的に評価する能力がもとめられます。
できるだけ多くの情報を、引き出さなければなりません。
コーチングのフィードバック
コーチングのフィードバックは、「評価」を含みません。
良いか悪いかの判定を別にして、事実のみを情報として引き出します。
何ができて、何ができなかったのか、事実のみを引き出します。
その事実について、どのように感じるのか、社員自身に評価してもらいます。
社員自身の評価に対して、評価者が感じたことを、社員にフィードバックします。
これを繰り返し、お互いが納得できる評価にすり合わせを行います。
フィードバック力を強化しよう
人事評価面談において、フィードバックは大きな課題となります。
フィードバックの仕方によっては、「自信を失う」「やる気を失う」が発生します。
効果的なフィードバックを行うには、コミュニケーション能力がもとめられます。
コミュニケーション能力を高めるには、コーチング・コミュニケーションがオススメです。
コーチング・コミュニケーション能力を向上して、フィードバック力を強化しましょう。