職場のコミュニケーション改善方法~発言しやすい環境づくり~

コーチング・コミュニケーション

管理職になると、チームマネジメントがもとめられます。そこで重要になるのがコミュニケーションです。

大なり小なり自部署のメンバー間のコミュニケーション不足が発生していないでしょうか。

 

・報告、連絡、相談が無い
・会議での発言が無い
・メンバー間のコミュニケーションが無い

 

仕事が思うように進まない問題があるかもしれません。コミュニケーションを大切にと声をかけても効果がなく悩むかもしれません。

 

「コミュニケーションを大切に」を意識すれば改善されるほど、コミュニケーションは簡単なものでは無いです。

 

コミュニケーションは、さまざまなタイプの個性と個性のぶつかり合いなので、無限のパターンが存在します。ものすごく複雑なものです。

 

個人の努力だけでは、なかなか改善が難しいでしょう。そこで職場のコミュニケーション改善の進め方について説明します。

 

 

【コラム】アフターコロナのビジネスチャンス-世界経済と仕事の変化に対応する

【目次】

 

職場のコミュニケーションは質と量が重要な理由

コーチング・コミュニケーション研修セミナー

「コミュニケーションが活発な職場」のように、職場のコミュニケーションは「量」に注目される人が多いですが、コミュニケーションの「質」も重要です。

 

コミュニケーションが活発な職場としても、内容が悪口ばかりであれば逆効果です。

職場のコミュニケーションの質と量が高くなると、生産性改善、社員の退職・休職防止の効果が現れます。

 

以下、「職場のコミュニケーションが活発になる」は、「コミュニケーションの質と量が高い状態」をいいます。

 

 

 

 

生産性改善

会社の業績は、社員のパフォーマンスに左右されます。各職場を任された管理職の責任は職場の生産性を最大化にする責任があります。

 

だからこそ、管理職は職場のコミュニケーションが活発になるようマネジメントが大切です。

職場のコミュニケーションが活発になると、社員のパフォーマンスが向上し、仕事の生産性が高まるからです。

 

コミュニケーションと生産性の関係は、逆に考えるとわかりやすくなります。職場で、報連相が行われなければどうなるでしょう。会議で誰も発言しなければどうなるでしょう。

 

問題があったとしても報連相が行われなければ、問題が取り返しがつかない状態になったときに見つかる可能性があります。それを取り戻すのに大きな損失を被るかもしれません。

 

商品開発会議で誰も発言しなければ、新しい商品のイノベーションが限定的になります。結果、競争力の低い商品となれば、会社の存続にも影響します。

 

また、指示命令が通じない場合、権限委譲に支障をきたします。

 

権限委譲ができない結果、管理職が仕事を抱え込み、権限委譲されない部下は成長の機会を逃し、職場全体の成長が止まります。

 

極端な事例ですが、コミュニケーションがスムーズに行われないと、生産性が低くなる方に作用します。

 

 

 

 

社員の退職・休職の防止

コミュニケーションの質の悪化は、職場の人間関係を悪化させます。

そして、職場の人間関係の悪化は、社員の退職や社員のメンタルヘルスの悪化、休職の発生へとつながるかもしれません。

 

社員の退職、休職が発生すると、職場の雰囲気はさらに悪化し生産性をさらに悪化させる結果へとつながります。

社員の退職理由のランキング結果を調べると次のような結果が出てきます。

 

 

2018年度
1位:人間関係(28%)
2位:業務環境・労働環境(18%)
3位:家庭の事情(16%)

2019年度
1位:給与への不満(17%)
2位:業務過多・労働環境に不満(15%)
3位:人間関係への不満(14%)

(出典:doda「退職を決意した人は、本当の理由を言わない?【退職理由・交渉のホンネ調査2019】」:https://www.dodadsj.com/content/191219_retirement-negotiations19/)

 

退職理由に人間関係が上位にあるとわかります。

 

2019年度は人手不足と労働者優位の状況からか待遇面が上位にきていますが、新型コロナ不況の影響により、再度人間関係が上位に来ると予想しています。

 

また「労働環境」も職場の人間関係の影響を受けているとみています。社員が退職する理由は職場の人間関係が大部分を占めていると考えています。

 

社員の休職について、社員の精神疾患による労災申請は毎年増えつづけています。

 

ストレスチェック制度、働き方改革などが始まっているにもかかわらず、職場のストレスにダウンする社員が増えているのです。

 

職場のストレス要因を調べると次のような結果が出てきます。

 

 

1位 仕事量が多すぎる・・・14.5%
2位 コミュニケーションが足りていない・・・11.4%
3位 上司が威圧的で細かいことまで指示を出す・・・9.4%
4位 チームメンバーが自分の職務を果たさない・・・9.2%
5位 業務の責任が不明瞭である・・・8.9%
調査対象: 全国18~64歳の男女1,034名(男性442名、女性592名)(人口構成比と本調査対象者の出現率に合わせて割付)※自営業を除く会社員が対象
調査方法: インターネットリサーチ
調査日: 2018年11月29日(木)~11月30日(金)
(出典元:Wrike株式会社:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000041519.html)

 

多くの部分でコミュニケーションの問題がストレスを増加させているのが分かります。

 

仕事量が多すぎる原因もコミュニケーション不足によって非効率になっているから、仕事が処理できなくなっているとも読み取れます。

 

職場のコミュニケーションの悪化により、さまざまな問題が引き起こされます。

 

 

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職場のコミュニケーション改善が進まない理由

コーチング・コミュニケーション研修セミナー

職場のコミュニケーションが大切とは、多くの人がわかっています。わかっていながら改善が進まない理由は何でしょう?

 

「コミュニケーションとは何か」を正しく理解していない課題も存在しますが、大切といいながら、常に後回しにされる問題があります。

 

 

 

 

コミュニケーション改善が後回しにされる

本来は、コミュニケーションが活発になって生産性が高まって、高い仕事の成果が得られます。しかし、コミュニケーション改善は時間を要します。

 

管理職が職場のコミュニケーション改善を進めたいとしても、管理職の上司から先に仕事の成果を出せとプレッシャーをかけられます。

 

管理職もコミュニケーション改善よりも仕事の成果を優先する結果になります。

コミュニケーションの状態が悪いまま、仕事の成果を追求するので、仕事の成果も不十分なものになりがちです。

 

現状のコミュニケーションでも仕事の成果は出せていると反論されるかもしれません。

しかし、コミュニケーションの状態が良ければ、同じ仕事の成果であれば短い時間で達成できたはずです。

 

同じ時間をかければ、もっと良い成果を出せたはずです。日本企業の生産性が低いといわれる要因です。

 

GAFAであったり、ドローン、ネットフリックスなどが日本を席巻し日本企業の国際競争力の低迷が指摘されています。

 

 

 

コミュニケーションが改善の仕組みがない

コミュニケーション改善について、即効性のあるものは無いです。コミュニケーション能力研修セミナーを受講したらOKと済まされがちですが、そうでは無いです。

 

コミュニケーション改善は長期計画が必要です。

 

コミュニケーションの改善は後回しにされがちです。しかし、仕事の成果も大切なのも事実です。

どちらかを優先するよりも、仕事とコミュニケーション改善は同時に進めるのが大切です。

 

コミュニケーション改善が進められない理由は、コミュニケーション改善の仕組みがないからです。

理由はコミュニケーション改善の仕組みの作り方がわからないからです。

 

そして、コミュニケーション改善しようと主導する人のコミュニケーション能力の課題も考えられます。

 

 

 

 

 

職場のコミュニケーション改善の進め方

コーチング・コミュニケーション

職場のコミュニケーション改善の施策はさまざま存在します。

 

1on1ミーティング、メンター制度、ブラザーシスター制度、飲みニケーションなど、どれもコミュニケーション改善に効果的な方法です。

 

しかし、問題は、実施する人のコミュニケーション能力が低ければ効果が小さくなる点です。

 

コミュニケーション能力が高い人がメンターになる場合と、低い人がメンターになる場合では、同じ施策でも効果は違います。最悪、逆効果になります。

 

 

 

 

管理職のコミュニケーション能力の強化

職場のコミュニケーション改善を進めるには、まず管理職がコミュニケーションについて正しく理解し、コミュニケーション能力の強化が必要です。

 

基本的に管理職はコミュニケーション能力が高いと考えられます。 管理職は、コミュニケーション能力が高い社員の中から選ばれる傾向があります。

 

しかし、管理職になると部下のころとは異なるコミュニケーション能力がもとめられるのです。それは「聴く力」です。

 

コミュニケーション能力とは、「話す力」と「聴く力」で構成されます。

多くの管理職が「話す」トレーニングをした経験があっても、「聴く力」のトレーニングを行った経験が無いです。

 

聴く力とは「相手にたくさん話してもらう力」です。「聴き上手」との表現が合うでしょう。

聴く力が無いと相手を黙らせます。部下が報連相が無いのではなく、上司が報連相させていない可能性があります。

 

部下が発言しないのではなく、上司が発言させていないかもしれません。 上司が常にイライラしている、否定批判を繰り返すなどがあれば、部下は報連相、発言しなくなります。

 

部下のタイプもさまざまです。外交的な部下から内向的な部下さまざまです。

管理職は部下の責任にせずに、「部下のタイプに合わせて柔軟にコミュニケーションをとる能力」がもとめられるのです。

 

 

 

 

社員が発言しやすい仕組みを導入する

管理職のコミュニケーション能力強化に取り組みつつ、社員が発言しやすい仕組みと導入し習慣化するのが大切です。

 

オススメのコミュニケーション改善の施策としてGood&Newを紹介します。

 

Good&Newとは、アメリカの教育学者ピーター・クライン氏によって提唱された組織を活性化する施策です。

 

具体的な方法は、5名程度のグループに分かれて、24時間以内にあったハッピーニュースを共有し、全員で拍手をする小さなミーティングです。

 

ハッピーニュースは24時間以内なので、どんなに小さな出来事でもOKなルールです。そして自分が主観的にハッピーニュースと思うならどのような種類でもOKです。

 

そしてメンバーの発表を聴いた他のメンバーは拍手で応えるルールです。拍手は「認める」効果をもちます。Good&Newは原則毎日実施します。

 

どんな発言でも「受け止めてもらえる」「認めてもらえる」経験を繰り返すことにより、気軽に発言しても大丈夫な風土をつくっていきます。

 

メンバーは「認める力」強化のトレーニングになります。 Good&Newは、「メンバーの聴く力を強化し、発言しやすい職場環境をつくる」仕組みづくりにとても有効です。

 

コミュニケーション能力は一朝一夕で身につくものでは無いです。習慣化し、能力アップするまで継続が大切です。

 

 

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発言しやすい職場環境づくりを進めよう

コーチング・コミュニケーション

経済がグローバルに広がり、企業間競争の激しさが増しています。企業の競争優位性について、経営資源(人、物、金、情報)の差によって生まれます。

 

これら経営資源の中でよく勘違いされるのが、「お金」があるほど競争力が強いと考え方です。

そうだとするとベンチャーは決して大企業になれません。競争優位性の差を生み出すのは「人」です。

 

物と情報はAI、ロボット、インターネット技術の進歩により、お金を出せば入手できる差別化が難しくなっています。

企業にもとめられるのは「人のパフォーマンスを最大化する職場づくり」です。

 

職場のコミュニケーションの活性化が欠かせません。ぜひ発言しやすい職場環境づくりを進めましょう。

 

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