自己肯定感とは~自尊心の高い低いは問題ではない~

社員が指示をされるまで仕事をしない。

 

指示を与えても消極的。

 

 

社員の自己肯定感の低さに、悩むことがあるかもしれません。

 

社員自身も、自分の低い自己肯定感に悩んでいる場合があります。

 

 

自己肯定感は、個人の責任と捉えられがちです。

しかし、環境の問題とも捉えられます。

 

 

どのような家族、友達、仲間に囲まれてきたのかによって、自己肯定感の育ち方がかわります。

 

 

逆にいえば、どのような社風かによって、社員の自己肯定感の育ち方が変わります。

 

 

社員同士、否定しあう職場にするのか、尊重しあう職場にするのか、経営者のリーダーシップがもとめられる場面です。

 

 

自己肯定感について説明します。

 

 

 

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【目次】

 

自己肯定感は高い方が良い?

コーチング・コミュニケーション研修セミナー

近年、「若者の自己肯定感が低い」と指摘されるケースが多いように感じます。

 

そして、自己肯定感が低いことが、悪いことのようにとらえられているようにも感じます。

 

 

自己肯定感は、高すぎても、低すぎてもダメです。

 

自己肯定感のレベルによって、不都合が生じているかどうかで判断が大切です。

 

 

 

 

 

 

自己肯定感とは

自己肯定感とは、Weblio辞書には次のようにあります。

 

自分のあり方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情などを意味する語。 自己否定の感情と対をなす感情とされる。
(出典:Weblio辞書「実用日本語表現辞典」:https://www.weblio.jp/content/自己肯定感

 

自尊心やプライドの高さといった言葉でも表現されることがあります。

 

自分自身をポジティブに捉えることです。

 

自己肯定感が高いと、自分に自信があるので、行動力が増します。

リーダーシップも期待できます。

 

 

そのため、企業は、自己肯定感の高い社員をもとめます。

 

 

 

 

 

 

自己中心的やナルシスト

望まれる高い自己肯定感ですが、高すぎると逆に問題です。

 

自分に自信を持ちすぎると、逆に、他人を低く見る可能性がうまれます。

 

 

他人の意見をきかない場合、自己中心的な人物として評価されます。

「調子に乗っている」「勘違いしている」と見られるかもしれません。

 

ナルシストと評価される場合も、同様かもしれません。

 

 

自己肯定感は、周囲の人が期待するレベルに調整が大切です。

 

 

 

 

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自己肯定感が低い問題

メンタルヘルス

どうして自己肯定感の高さがもとめられるのでしょうか?

 

それは、企業内で働く上で、低い自己肯定感は、さまざまな問題が生じるからです。

 

 

 

 

 

行動が消極的になる

会社は、社員に対して主体的な行動を期待します。

 

低い自己肯定感は、自信の無さにつながり、社員の行動を消極的にします。

 

・自信が無いから責任は持ちたくない

・自信が無いから発言はしない

・失敗が怖いから自らは動かない

・依存関係になり、共存関係になりにくい
など

 

自己肯定感の低い社員が増えると、仕事の生産性が低下する恐れがあります。

 

そのため、自己肯定感の高さがもとめられるのです。

 

 

 

 

 

メンタルヘルス不調の心配

自己肯定感の低いのが悪化すると、自己嫌悪に陥ります。

 

仕事ができないことに自信を無くし、自信をなくすと消極的になります。

仕事に消極的になるから、ますます仕事ができなくなる。

 

このような悪循環の中、自分自身を責めつづける可能性があり、メンタルヘルス不調に陥るリスクがあります。

 

 

メンタルの強さを保つために、自己肯定感の高さがもとめられます。

※逆に自己肯定感が高すぎても、無理する可能性があるので、過労でメンタル不調に陥る心配は存在します。

 

 

 

組織に自己肯定感が低いメンバーがいると、チームメンバーにも悪影響が生じる場合があります。

 

自己肯定感が低いために、仕事をしない、できない社員がいる場合、他のメンバーがフォローしなければなりません。

 

自己肯定感の低い社員に手間がかかり、仕事の成果が低下すると、チームメンバーの責任となって返ってきます。

 

そのとき、チームの雰囲気が悪化し、メンバーのストレスが増加する可能性があるのです。

 

自己肯定感の低い社員を、「あの社員はやる気が無い」と、放置しないことが大切です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自己肯定感を正しく理解する

コーチング・コミュニケーション

結論から言うと、自己肯定感は、簡単には変わりません。

 

「自信を持って」と言われて、自信が持てるようになるのなら、だれも苦労しません。

 

自社に合わない人材が配属されてきたと感じるなら、採用面接を見直す方が先です。

 

何のために採用面接をするのかは、自社が望む人材かどうか確認するためです。

 

採用を決めたのなら、丁寧な育成がもとめられます。

 

 

 

 

 

自分自身を正確に理解する

自己肯定感の解釈について、「自分自身を正確に理解する」「自己理解」に重点をおきます。

 

自己肯定感は、高すぎても低すぎても問題があるからです。

 

 

【自己肯定感が高すぎる場合のデメリット】

・人の意見をきかない

・暴走する

・他人を否定する

・自分の失敗を認めない

 

 

 

 

【自己肯定感が低すぎる場合のデメリット】

・行動しない

・チャレンジしない

・発言しない

・自分を責める

・他人を妬む

・他人に依存する

 

 

 

このようなデメリットが現れるのは、自分自身を正確に理解できていないからです。

 

自分のネガティブな面を見る力が低いと、自己肯定感が高すぎるデメリットが現れます。

 

自分のポジティブな面を見る力が低いと、自己肯定感が低すぎるデメリットが現れます。

 

 

自分でよくわからないなら、カウンセリングやコーチングを受けることをオススメします。

 

 

 

 

 

自己肯定感は最後の砦

自己肯定感が生まれる過程は、さまざまな考え方があります。

 

自己肯定感は「他人に認められてから、初めて生まれる」と考えています。

 

何かをする、もしくはできたときに「すごい!」「ありがとう!」など、他人から言われて、はじめて自己肯定感が生まれます。

 

 

つまり、社員の自己肯定感を高めたいのであれば、積極的にポジティブな面を見つけて指摘してあげます。

 

メンバー同士、応援し合える職場環境をつくれば、チームワークも強化されるでしょう。

 

 

職場にもよりますが、実際はそれほど認めてもらえる職場環境は少ないと思います。

 

5分遅刻したら怒られますが、5分早く到着しても褒めてくれる上司はいません。

 

どうしても、「できなかったこと」に焦点が当たりがちです。

 

 

もし誰も認めてくれない職場であれば、自己防衛するしかありません。

 

自分のポジティブな面を、自分で見つける力がもとめられます。

 

 

 

 

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自己肯定感を高めるには組織風土づくりを

コーチング・コミュニケーション

会社は、社員に主体的な行動をもとめています。

 

社員が積極的に行動してくれないと、業績が高まらないからです。

 

そのためにも、社員には自己肯定感を高めてほしいと考えています。

 

しかし、「自己肯定感を高くしなさい」といっても、人はそう簡単には変わりません。

 

まず、社員の自己肯定感が高くなるような組織風土が大切です。

 

「ぜんぜん仕事できないな」と言われ続けたら、自己肯定感は低くなるでしょう。

 

自己肯定感を高くしたいなら、逆のコミュニケーションが必要です

 

ぜひ、社内のコミュニケーションの改善に努めてください。