ブルー・オーシャン戦略でレッド・オーシャンを回避
2005年に書籍が出版され、話題になったブルー・オーシャン戦略を説明します。
経営戦略や事業企画を考える人は、常にブルー・オーシャン戦略を意識します。
しかし、やろうと思って簡単にできる戦略ではありません。
競合企業が、必ず阻止してくるからです。
競合企業の阻止を振り切るぐらいの戦略が必要です。
そのため、ブルー・オーシャン戦略には、巨額の投資が必要です。
失敗を恐れない覚悟も必要になります。
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【目次】 |
ブルー・オーシャンとレッド・オーシャン
ブルー・オーシャンとレッド・オーシャンの違いを説明します。
簡単に説明するなら、競争の激しさの違いです。
ブルー・オーシャンとは
ブルー・オーシャンとは、コトバンクで調べると次のように説明されています。
経営学の用語で、競争のない未開拓市場のこと。新しい商品やサービスを開発・投入することで創出される競合相手のいない市場。
(出典:コトバンク「デジタル大辞泉」:https://kotobank.jp/word/ブルーオーシャン-679910)
誰も競争相手のいない市場に飛び込んで、そこで参入障壁を築ければ、ビジネスを有利に行えるとの考え方です。
差別化戦略、ニッチリーダー戦略など、従来存在した戦略との違いが不明確。
そう簡単にできるものでは無いという課題があります。
レッド・オーシャンとは
レッド・オーシャンとは、コトバンクで調べると次のように説明されています。
経営学の用語で、血で血を洗うような激しい価格競争が行われている既存市場のこと。
(出典:コトバンク「デジタル大辞泉」:https://kotobank.jp/word/レッドオーシャン-680577)
ブルー・オーシャンが競争相手のいない絶対的有利な市場とすれば、レッド・オーシャンは新規参入者が次々と現れる競争の激しい市場です。
基本的に、楽して儲かりそうな市場は、多くの新規参入が発生し、価格競争に陥りレッド・オーシャンになりやすいです。
設備投資の少ないIT産業などは、次から次へと新しいビジネスの参入が存在するので、レッド・オーシャンになりがちです。
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ブルー・オーシャン戦略がもとめられる理由
難しいとわかりながらブルー・オーシャン戦略がもとめられる理由は、企業の目的が持続可能性の強化だからです。
レッド・オーシャンに居続けると疲弊し、経営基盤が揺らいでしまいます。
収益性の向上
ブルー・オーシャンのメリットは、収益性の向上です。
競争相手がいないので、価格決定権が強いです。
また生産量を増やしやすいので、規模の経済性が働きコストダウンをはかりやすくなります。
そのため、収益性が向上します。
収益性を向上させ、利益を投資に回せば、経営基盤が強化されます。
経営基盤の強化
収益性が向上し、資金が潤沢になるとさらに経営基盤が強化されます。
商品、サービス開発に投資すると、他社に対してさらに競争優位の差を広げられます。
生産量の強化で、さらにコストダウンをはかれます。
経営資源が強化されると、良い人材の確保もしやすくなります。
ブルー・オーシャン戦略によって、会社の経営基盤が強化され、持続可能性が高まります。
ブルー・オーシャン戦略に必要なポイント
ブルー・オーシャン戦略は、多くの企業が狙いながらも行えません。
理想的な戦略ではありますが、実現は難しいです。
カギは、リスクをマネジメントできるかにあります。
イノベーションを起こし続ける力
ブルー・オーシャン戦略は、ある市場でイノベーションを起こすとで可能になります。
その市場が魅力的とわかると、一斉に競合企業が参入してきます。
それら競合企業を振り切るイノベーションをさらに起こす必要があります。
iPodからiPhoneへの流れのような感じです。
逆に液晶テレビを広めたシャープは、新規参入によってレッド・オーシャンに飲まれてしまいました。
失敗を恐れずイノベーションを起こし続ける力が必要なのです。
参入障壁を築く力
ブルー・オーシャン戦略は、誰もが恐れて参入しない市場で生まれやすいです。
儲かるとわかったら、一瞬でレッド・オーシャンに変わります。
ブルー・オーシャン戦略をとるには、誰よりも早く参入して、後から入ってこれないように参入障壁が必要です。
Amazonは良い例です。赤字覚悟でどこよりも巨額の投資を行い、事業を拡大しました。
今ではAmazonの規模自体が参入障壁となっています。
競合企業はAmazonと競合しないように戦略を考えなければなりません。
ブルー・オーシャン戦略は難しい
ブルー・オーシャン戦略は、理想的ですが現実的には難しいです。
特に失敗を恐れる日本企業にはむずかしいです。
失敗を恐れ、儲かるかわからない市場の先駆者になりづらいです。
失敗を恐れ、投資が弱くなりがちです。
そのため、他社が作ってくれた市場に後から参入して、価格競争をしかけます。
ただし、ブルー・オーシャン戦略のヒントは何気ないとこにあるのかもしれません。
フリーマーケットをWEB上に持ってきただけの、メルカリは典型的です。
しかし、儲かると分かれば楽天などが参入してきます。
やると決めたらとことんやる覚悟が、ブルー・オーシャン戦略には必要です。
ブルー・オーシャン戦略ができるかは、経営者のリーダーシップ次第です。
弊社では、経営者のリーダーシップ強化のサポートを行っています。
ぜひご活用ください。