キャリアコーチングとキャリアコンサルティングの違い

キャリアコンサルタントが国家資格となり、キャリアに関する相談の需要が高まっているようです。

 

 

よく似たサービスに、キャリアカウンセリングキャリアコーチングなどが存在します。

 

 

このコラムでは、キャリアコンサルティングとキャリアコーチングの違いを説明します。

 

 

結論的には、どちらもサービス内容的には、ほとんど同じです。

 

 

キャリアコンサルタントは国家資格であり、キャリアコーチは資格がありません。

 

 

キャリアコンサルタントは、専門的知識に沿ってアドバイスしますが、キャリアコーチは、原則アドバイスをしません。

 

 

しかし、あくまで原則です

 

コーチング的アプローチをとるキャリアコンサルタントもいれば、コンサルティング的アプローチをとるキャリアコーチも存在します。

 

 

 

【コラム】コーチングの勉強方法~コーチングの資格は独学でも取得できる?

 

【目次】

 

キャリア相談の種類

コーチング・コミュニケーション

現在の仕事、キャリアに対して不満や不安を感じたとき、「このままで良いのか?」と考えます。

 

その時、家族や友達と相談するかもしれません。

 

家族は「我慢しろ」しか言わない、友達はどこか他人事と感じる場合があります。

 

 

そのような時に、相談する相手が、キャリアコンサルタントキャリアコーチなどです。

 

 

 

 

 

 

キャリアコンサルティングとは

キャリアコンサルティングとは、厚生労働省のホームページに次のようにあります。

 

「キャリアコンサルティング」とは、労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うことをいいます。
(出典:厚生労働省:キャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/career_consulting.html

 

キャリアコンサルタントが持つ経験や知識をもとに、クライアントにキャリア設計のアドバイスなどを行います。

 

キャリアコンサルタントとは、国家資格を保有した人しか名のれません。

 

 

 

 

 

 

キャリアコーチングとは

キャリアコーチングの目的は、キャリアコンサルティングと同じです。

しかし、キャリアコーチは、国家資格ではなく、誰でも名のれるため、品質が不安定です。

 

 

キャリアコーチングの特徴は、キャリア(仕事)を人生の一部としてとらえているところです。

 

 

キャリアコンサルティングが、仕事内容やスキルに焦点を当てています。

それに対し、キャリアコーチングは、クライアントにとって働く意味や人生で成し遂げたい事柄などに焦点を当てます。

 

 

キャリアコーチよりも、ライフコーチ、ビジネスコーチとして活動するコーチが多いです。

 

 

 

 

 

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コンサルティングとコーチングの違い

コーチング・コミュニケーション研修セミナー
一般的に使われるコンサルティングとコーチングの違いを説明します。

どちらも、目的は同じです。

 

クライアントの問題の解決です。

 

問題解決に対する、アプローチ方法が異なるのです。

 

 

 

 

 

 

アプローチ方法の違い

コンサルティングは、コンサルタントが知識と経験を持っています。

 

 

知識と経験をもとに、クライアントにアドバイスを提供して、問題解決をサポートします。

 

会社、業界、仕事内容、そこで働いている人たちから得た情報をもとに、クライアントにアドバイスを行います。

 

 

コーチングは、クライアントが答えを持っている前提で、それを引き出すアプローチを行います。

原則、アドバイスを行いません。

 

 

仕事のやりがい、モチベーション、大切にしたい、やりたくないことなどは、クライアントにしかわかりません

クライアントの要求や資質などを明確にして、自分自身で今後のキャリアに対して考えてもらいます。

 

 

メリット・デメリットで後述しますが、コーチングは、アドバイスしないので、結果が出るまで時間がかかります。

 

すぐに転職先を見つけたいなど、早く結論が欲しい場合は、キャリアコンサルティングが望ましいです。

 

 

 

 

 

 

メリット・デメリット

コンサルティングとコーチングのメリット・デメリットを説明します。

 

 

〇コンサルティング

【メリット】
・教えてもらえるので、解決が早い

・知らない情報が得られる

 

【デメリット】
・選択肢が、コンサルタントの知識と経験の幅に左右される

・社内のコンサルタントの場合、結論が決まっている場合がある

・キャリアに悩むたびに、誰かのアドバイスが必要になる(依存性)

・教えてもらったらできるとはかぎらない(学校やノウハウ本と同じ)

 

 

 

〇コーチング

【メリット】
・自分自身が心から望む事柄を明確にできる

・考える力、自己決定力が強化され、アドバイスが不要になってくる

 

【デメリット】
・自分の中にない知識や経験は、選択肢にあがらない

・自分で考えなければならないので、解決に時間がかかる

 

 

コンサルティングとコーチングは、どちらが優れているとかはなく、補完関係にあります。

補完的に使われるサービス提供者が多いため、キャリアコーチングもキャリアコンサルティングも違いが少なくなっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

相談するには

コーチング・コミュニケーション

キャリアコンサルティング、キャリアコーチングそれぞれに、相談する方法を説明します。

 

どちらもインターネットで、検索して申し込む流れが基本です。

 

そして、個々のレベルがさまざまなので、実際に試してみないと効果がわかりません。

 

 

 

 

 

 

キャリアコンサルティング

キャリアコンサルタントを探します。

インターネットで探すとすぐに見つかります。

一般的にはキャリコンサーチを使って探すケースが多いようです。

https://careerconsultant.mhlw.go.jp/search/Matching/CareerSearchPage

 

 

国家資格保有者なので、ある一定レベル以上の品質は期待できます。

しかし、相性もありますので、丁寧に選ぶのが大切です。

 

 

また、助言などをするには、その業界、仕事に関する知識はある程度必要です。

相談したい仕事について、どれぐらい知識があるか確認も大切です。

 

 

 

 

 

 

 

キャリアコーチング

「キャリアコーチング」と探しても、なかなか見つかりません。

 

「コーチング 探す」で検索すると、さまざまなコーチ検索サイトが見つかります。

その中から、自分の目的と費用などの条件面があったコーチを探します。

 

 

注意点は、キャリアコンサルタントと異なり、なんの資格を持っていなくてもコーチと名のれることです。

そのため、コーチの品質が大きくばらつきます。

 

 

体験コーチングセッションを受けてみて、安心できるコーチを探すのが大切です。

 

 

 

 

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信頼できる相談相手をみつけよう

コーチング・コミュニケーション研修セミナー

私たちは、人生の大部分を仕事をして生活しています。

 

そのため、仕事次第で人生が大きく変わります。

だからこそ、仕事選びは丁寧に行う必要があります。

 

 

近年、キャリアコンサルティングの需要が増えていますが、人生の一部と考えるとキャリアコーチングもおすすめです。

 

 

ただし、どちらも結局は、サービス提供者のスキル次第である点を考慮に入れておくのが大切です。

 

焦らずゆっくり探せる、考えられる時に相談するのが大切です。

 

 

弊社は、コーチング・コミュニケーション研修を行っています。

社内でキャリアコーチの育成を検討している場合は、ぜひご検討ください。