中小企業の生産性が低い理由~不要論と再編の必要性~

コーチング・コミュニケーション研修セミナー

菅政権に代わってから、地方銀行再編、中小企業再編などの声が聞こえてきます。

 

それ以前から、中小企業不要論などもネットニュースでよく見かけました。日本企業が生産性低いのは、中小企業が足を引っ張っているからだという主張です。

しかし、実際は大企業の責任だと感じています。

 

大企業は商品、サービスの価値を高められないので、コストダウンで生産性を高めようとします。

 

コストダウンに、値下げ圧力をかけるから、中小企業の生産性が低くなるのです。おそらく携帯電話料金の値下げも、非正規社員の増加や中小企業の収益悪化につながるでしょう。

 

中小企業の生産性が低い理由について説明します。

 

 

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【目次】

 

中小企業不要論や再編の必要性について

コーチング・コミュニケーション研修セミナー

デービッド・アトキンソン氏の中小企業不要論、菅政権の中小企業再編の話など、中小企業の存在が問題視するニュースが多くなってきました。

 

中小企業が悪者なのか?なぜ中小企業対策が注目されるのでしょうか?

 

 

 

 

日本企業の生産性は低い

日本企業の生産性の低さが問題になっています。

公益財団法人日本生産性本部が発表した労働生産性の国際比較によると次のようになっています。

 

日本の時間当たり労働生産性は、OECD加盟36カ国中21位。

日本の1人当たり労働生産性は、OECD加盟36カ国中21位。

日本の製造業の労働生産性は、OECDに加盟する主要31カ国中14位。

(参考:公益財団法人日本生産性本部「労働生産性の国際比較」:https://www.jpc-net.jp/research/list/comparison.html)

先進7か国で比較すると、日本の生産性は最下位の状態が続いています。生産性はアベノミクスで景気回復期でも、改善しませんでした。

 

その日本の生産性が低い原因が、中小企業のせいだと指摘されています。

 

 

 

 

 

中小企業のせい?

日本企業の99.7%が中小企業です。

 

大部分を占める中小企業が足を引っ張っているという考え方が中小企業不要論、中小企業再編の主張へとつながっています。

はたしてすべて中小企業の責任なのでしょうか。

 

中小企業の生産性を高める方法は、コストダウンと売上アップです。

 

中小企業は人件費も削ってでも、大企業のコストダウン要請に応えてきました。

生産性を高めるのに必要なのが価格アップですが、大企業による値下げ要求によって価格を上げられません。

 

大企業の圧力のせいで、生産性が上がっていないともいえます。

 

日本のGDPの多くを占める個人消費が増えないのも、大企業が内部留保を優先し賃金をアップしないからです。個人消費が増えないから企業の売上が上がらない。

 

企業の売上が上がらないから、コストダウン圧力が強くなる。コストダウン圧力が強いから、中小企業は価格をたたかれる。

 

だから中小企業の生産性が低くなる。そして、中小企業はさらに人件費をコストダウンするので、良い人材が集まらず生産性が低下する。

 

日本企業の生産性が低い原因は、大企業が非正規雇用を増やすなど、賃金を上げないからともいえます。

中小企業だけのせいとはいえません。

国は、強制的に可処分所得を増やそうと最低賃金アップや同一労働同一賃金、携帯電話料金の値下げに動いているのです。

 

景気が悪くなっている中、消費税増税して消費を抑制するなど、政策に矛盾を感じますが。

 

 

 

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中小企業の生産性が低い理由

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日本企業の生産性が低い理由は、大企業にも責任があります。

 

大企業が生産性を高めるのに人件費を低く抑えようとするのは何故なのか?も突き詰める必要もありますが、ここでは中小企業に注目します。

 

なぜなら、やはり中小企業の生産性は低いからです。

もちろん生産性の高い中小企業も存在します。約400万社の中小企業、全体でみれば、生産性が低いです。

 

中小企業の生産性が低くなる理由を説明します。

 

 

 

 

 

規模・範囲の経済性

中小企業の生産性が低くなる理由として、規模の問題があります。

 

製品や材料を仕入れる場合、大量仕入れができるほど、コスト単価は低くできます。生産も、生産量を大きくして、大量生産できるほど、単価を低く抑えられます。

 

つまり企業の規模が大きいほど、生産性を高められるのです。

 

 

また、範囲の経済性という考え方もあります。

 

材料の調達から、商品の販売までの川上から川下までの、どこまでカバーしているかによって、中間マージンがとられず生産性を高められます。

 

また、食料品や書籍、文房具、チケット販売を別々の店舗で行うよりも、コンビニエンスストアのように一つの店舗で販売した方が場所を有効活用して生産性を高められます。

 

範囲の経済性は、範囲が広いビジネスを行っている企業ほど、生産性を高いという考え方です。

 

だから中小企業の規模の拡大が望まれているのです。

 

 

 

 

 

若者の大企業志向

中小企業の生産性が高まらない理由に、「理想的な人材が集まらない」があります。

 

中小企業は一般的に、大企業よりも賃金や福利厚生が低いです。経営の安定性も中小企業の方が低いです。

だから若者の多くは大企業志向になります。

 

ビジネスは結局、人材が動かします。

売上を上げるのも人材です。コストダウンを考えるのも人材です。

 

人材のレベルが生産性を左右します。

理想的な人材を集めるのが難しい中小企業は、生産性が低くなりがちです。

 

 

 

 

 

 

中小企業の生産性を高める方法

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中小企業の生産性を高める方法として、中小企業不要論や再編の促進は一理あります。

生産性を高める方法は、規模と範囲の経済性の追求が基本となります。

 

 

中小企業の再編

コストダウンが限界を迎えた中小企業が生産性を高めるには、売上アップを狙う必要があります。売上アップを狙う方法は、価格アップ、もしくは販売数アップです。

 

まず価格アップについて、価格決定力が必要です。

 

価格決定力が無い理由は、他の会社からも購入できるからです。「その価格なら他の会社から購入するからいいよ」となるからです。

 

もしくは、競合企業が一つに合併すれば、買い手は他の会社から購入できなくなるので、価格決定力が高まります。

 

また販売数量アップする方法も、合併すれば顧客も取り入れられます。

 

大量生産、大量販売できると生産性が高まります。生産性アップに中小企業の再編を促そうとする理由です。

 

中小企業単独で生産性を高めるには、他の会社にマネのされない価値の高い商品を開発して、価格決定力を高めるしかありません。

 

 

 

 

 

新陳代謝を促進する

日本は、世界的に見ても長寿企業が多い国です。

技術を極める、品質を高める、コストダウンなどには有利に働くかもしれません。

 

しかし、逆に考えると、新しい会社が生まれてくる壁になります。

補助金などの支援で、本来ならつぶれてもおかしくない会社を守ってきたのも長寿企業が多い理由かもしれません。

ゾンビ企業と表現される場合もあります。

 

ゾンビ企業が変にシェアを持っていると、新しいビジネスの壁になります。

いっそ消えてくれた方が、ゾンビ企業の顧客は、新しい取引先を探す必要が生まれます。

 

生産性の低い中小企業を無くしてしまった方がベンチャー企業が成長しやすいのではないかと、既存の中小企業の不要論がでてきました。

 

中小企業不要論を跳ね返すには、中小企業みずから、生産性を高くできると証明しなければなりません。

 

生産性の低い中小企業が小手先で改善しようとしても、生産性は高くできません。なぜなら、他の中小企業が同じレベルで改善したら、相対的に改善度はゼロになるからです。

 

生産性を改善するには、これまでのやり方を一掃するぐらい革新的な改革が必要です。

 

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成長意欲のある中小企業が成長しやすい環境づくりを

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日本企業は、バブル崩壊後以降、ずっと生産性が低迷しています。アベノミクスなど、さまざまな施策を投入しても効果が上がりません。

 

「生産性の低い会社を消せば、新陳代謝が起こって日本全体の生産性が高まるのでは」との考え方が起きています。

 

実際は、大企業も生産性が高くないと考えます。

 

生産性を高める方法は、コストダウンと売上アップです。大企業が生産性高める方法として、コストダウンしかとれないから、その影響が日本全体に波及しています。

 

大企業が価格勝負でしか売れない商品・サービスしか開発しないから、中小企業に価格下落圧力をかけるのです。

コストダウンが限界にきているのに価格を上げられない中小企業の生産性が低迷しているのです。

 

大企業に世界シェアの取れる競争力のある商品、サービスを開発してもらわない限り、生産性を高められません。

 

実際、日本製品の世界シェア、競争力は減少傾向です。人口減少傾向にある日本でしか売れない商品を作っていたら、その傾向はますます強くなるでしょう。

 

大企業にイノベーションを起こしてもらう必要がありますが、バブル崩壊後以降、ほとんど何もできていない大企業にはあまり期待できません。

 

それよりも、成長意欲のある中小企業の方がイノベーションを期待できます。

中小企業不要論というよりも、ベンチャー企業待望論が大きくしてほしいと感じます。

 

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