ロングテール現象戦略のメリットとデメリット
インターネットショッピングは、商品をキーワードで検索でき、探している商品を見つけやすいのがメリットです。
実際の店舗で探すのと比較すると、効率は段違いです。
そして、購入される商品は、定番商品だけではなく、「こんな商品あったんだ」と驚くぐらいマイナーな商品も多いです。
マイナーな商品の売上額も、チリが積もれば山となります。
そのチリも積もれば山となる効果を狙った戦略が、ロングテール戦略です。
どのショップで購入しても同じ商品は、価格勝負になってしまいます。
オリジナル商品の品揃えが大事です。
ロングテール戦略について説明します。
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| 【目次】 |
インターネットショップの戦略
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ロングテール戦略は、インターネットショップならではの戦略です。
Amazonで注目されました。
ネットショップ以外では100均で見られますが、多品種少量がカギになるため、スペースが限られるリアル店舗では難しい戦略です。
ロングテール戦略とは
ロングテール戦略は、ロングテール現象を活用した戦略です。
ロングテールとは、IT用語辞典e-Wordsに次ようにあります。
ロングテールとは、インターネット上での現象は生起頻度の低い要素の合計が全体に対して無視できない割合を占めるという法則。縦軸を頻度として横軸に頻度の高い順に項目を並べたグラフを描くと、右側に低頻度の項目が大量に並び、長く伸びた動物の尻尾のように見えることからこのように呼ばれる。
(出典:IT用語辞典e-Words:http://e-words.jp/w/ロングテール.html)
ロングテール現象と表現されます。
売れ筋の商品をそろえるのが商売の基本ですが、インターネットショップでは、売れ筋以外の商品も合計したら見逃せないぐらいの売り上げになります。
売れ筋以外の商品でどれだけ売り上げを伸ばせるかが、インターネットショップでは重要となります。
定番商品は価格競争に巻き込まれて、利益率が小さくなるからです。
ロングテール戦略の理由
インターネットショッピングは、消費者にとっては、いつでもどこでも商品を購入ができます。
ショップ側にとっては、全国に商圏を広げられます。
デメリット面は、全国のショップが競争相手になることです。
数多く存在するネットショップから見つけてもらわなければなりません。
そこで大切になってくるのが取扱商品の差別化です。
定番以外で売れる、ロングテールの商品を扱えるかどうかがネットショップの競争優位性を決めます。
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ロングテール戦略の効果
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ロングテール戦略の効果は、顧客の取りこぼしを減らし、機会損失を抑制します。
売り上げの拡大が期待できます。
メリット
ロングテール戦略のメリットは次のようなものです。
・売り上げの拡大
・従業員満足度の向上
・顧客の囲い込み
デメリット
ロングテール戦略のデメリットは次のようなものです。
・在庫コストの拡大
・商品管理コストの拡大
・企画力が必要
ロングテール戦略のポイント
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ロングテール戦略はインターネットショップでは必須の戦略といえます。
しかし、やりすぎるとコストが増加します。
ショップの認知度を高めて、アクセス数を増やすには、客寄せのための定番商品も必要です。
ロングテール現象の知識があるからといって、成功するわけではありません。
品揃えとコストのバランスが大切です。
インターネットショップで注意するポイントについて説明します。
コストアップと品揃えのバランス
ロングテール戦略をとると、定番以外の商品を数多く扱います。
注意点は次のとおり。
在庫スペースを抑える
多品種少量の場合、在庫のスペースが必要になる。
いくらロングテール狙いでも、ほとんど売れない商品の扱いは検討する。
在庫管理の負担を軽減する
多品種少量の場合、どこに何個の在庫があるかわからなくなる場合がある。
店員も忘れてしまうような商品は、在庫スペースがもったいない。
扱いを継続するか検討する。
ホームページ管理の負担を軽減する
商品の種類が増えれば、増えるほど掲載管理の負担が増える。
仕入れたのに、売り切れのままになっていたら機会損失が大きくなる。
また、常に売り切れの商品があれば、顧客からの印象が悪化するかもしれません。
なぜその商品を扱っているかライバルショップより詳しい説明ができる
ただ安いからという理由で商品を扱っていると、「あの店の商品は粗悪品」のイメージができてしまいます。
インターネットショップで重要なのはリピーターです。
満足度を高めるにも、自信の持てる商品ラインナップをそろえるのが大切です。
ほとんど売れない商品ばかりになると、管理費の方が高くなり赤字になります。
品揃えの幅とコストのバランスをとりながら専門性を出していく戦略が大切です。
専門性
ロングテール戦略の目的は、機会損失の減少です。
ここに行けば、特定の分野の商品ならなんでも揃うという安心感を与えられたら顧客の囲い込みができます。
カテゴリーを広げると、在庫管理のコストが膨らみます。分野を絞り、専門性が大切です。
インターネットショップの課題は差別化です。
ロングテール戦略を実現しつつ、差別化を行うには、専門分野を絞り込めば絞り込むほど強化されます。
しかし、絞り込めば絞り込むほど環境変化には弱くなる注意点があります。
例えばマスク専門店であれば、新型コロナの第1波の時は儲かったかもしれませんが、以降は在庫の山を抱えているかもしれません。
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顧客をファン化する
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顧客の価値観の多様化とともに、「こんな商品が欲しい」も多様化しています。
ロングテール戦略を成功させるには、「顧客のこんな商品が欲しかった」に応える必要があります。
ビジネスの基本は顧客のニーズに応えるです。
だから、ロングテール戦略は自然な流れです。
しかし、ロングテール商品について、安かろう悪かろうでは問題です。
顧客は定番商品以外を購入する場合は、とても不安になります。
評価レビューが重視されます。
販売後のアフターフォロー体制を構築するなど、顧客満足度の向上施策が重要です。
「同じ商品を買うならこのショップで」と選ばれるように、ファン化していく施策が重要です。
コストを抑えながらファンを増やす仕組みを考えましょう。