若手中小企業経営者のための損益計算書チェックする方法

損益計算書

損益計算書は興味を持って確認する経営者は多いです。

売上高や利益など経営者にとって最も関心のあることだからです。

自社にきちんと利益が出ているのか、ビジネスとして成立しているのかを確認する大切な計算書類になります。

詳細な見方は税理士さんや会計士さんにお任せするとして、ここでは中小企業診断士の視点で簡単に説明します。

 

損益計算書

損益計算書は図のようになっています。会社の収益構造がどのようになっているかを表しています。

 

「売上高」

【商品、サービスの単価】×【販売量】の合計金額です。

大きければ大きいほど、企業の規模が大きいことがわかります。

大きいほど、人材が必要になります。

 

●「売上総利益」

「粗利益」とも呼ばれます。
「売上高」から、商品、サービスを出荷するまでにかかったコスト「売上原価」を差し引いて求めます。

商品を仕入れないサービス業やIT企業だとあまり重視されない数字です。
 
「売上高」が大きくても、「売上総利益」が少ない場合は問題です。

以下のような原因があるとみます。
・低価格競争に巻き込まれている
・材料の調達コストが膨らんでいる
・生産効率が悪い
など
 
下請け製造業などにおいて、加工サービス業として製造原価をゼロにしてしまうことがあります。
 
生産効率がどのようになっているのか明確にするためにも、加工にかかる費用(労務費含む)は製造原価に加えた方が良いと考えます。

人件費が高騰している現在、製造原価が上がっているはずです。

親会社と価格交渉するためにも、重要なポイントです。

 

「営業利益」

本業で稼いだ利益です。会社の仕事の価値を表す指標として最も重要です。

「売上総利益」から「販売にかかった費用や会社の管理にかかった費用」をひいて求めます。

この利益がマイナスの場合、大きな問題です。社員が働けば働くほど赤字幅が大きくなってしまいます。
 
コストを削減したい項目として以下のものが考えられます。
・人件費
・光熱費
・地代家賃
・リース料
・消耗品費

赤字に陥る、大きな要因は「価格を下げる要求をのんだ」もしくは「販売不振」です。

営業利益を増やすために考えることは、「価格競争力を高める」と「営業・マーケティング強化」です。

コストを削減のために、人件費を減らして、社員のモチベーションを下げて、売上高まで下げてしまっては意味がありません。

生産性改善も大切ですが、売上高向上を目指す攻めの姿勢が大切です。

 

「経常利益」

「営業利益」に「営業外収益」を足して、「営業外費用」を引いたものです。

「経常利益」は会社が経常的に稼ぐ、総合的な利益なので、重視される方が多いです。

「営業利益」が少なくても、本業以外の「不動産収入」などが多ければ、経営は安定するからです。
 
「営業外収益」が大きいと経営に対する安定感が高まります。
逆に「営業外費用」が大きいと経営に対する安定感が下がります。

「営業外費用」の中で大きくなりがちな費用は「支払利息」です。
 
借入金が大きくなると、「支払利息」を返すために利益が減ります。

借入金が増えすぎないように注意してください。
 

 

●「税前当期純利益」「当期純利益」

「税前当期純利益」は「経常利益」に「特別利益」を足して、「特別損失」を引いたものです。

「税前当期純利益」から「法人税など」を差し引いたものが「当期純利益」です。
 

税金を払いたくないからと「税前当期純利益」をゼロに近づける会社が多いですが、おすすめしません。

ゼロにするということは、そのために「費用」として何か購入することです。

それは現金を無駄に流出させていることを意味します。

資金繰りを良くしたいなら、しっかり利益をだしつつ、現金を蓄えていくことが大切です。

現金が無いと、次の戦略的投資のために、また借金をしなければならなくなります。

 
キャッシュフローと自己資本比率は銀行が会社の安全性をはかるときに重視します。

強化するためには、「当期純利益」を大きくすることが大切です。

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