限界利益と貢献利益-収益改善のために意識すること

貢献利益

会社の経営者にとって、もっとも気になるのが利益に関することでしょう。

売上高を重視する、利益を重視する、税金額を減らすことを重視するなど、経営者によって経営の方向性が変わります。売上高規模を重視するあまりに、借金まみれになって経営危機に陥っている会社も多いです。

下請け企業の場合、収益が悪化しているのに仕事が断れなくて経営危機に陥ってしまっている会社も存在します。どうせ経営危機に陥るなら、もっと早く経営判断すればよかったのにと感じるところがあります。

しかし、当事者になった場合、経営判断に迷うシーンが多いのでしょう。収益改善するためには、経営判断をサポートするようにコミュニケーションが活発に行われる組織風土にすることが大切でしょう。

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【目次】

 

 

 

収益状況を確認する

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会社に利益が出ているか、多くのステークホルダーにとって興味のあることでしょう。そのため、損益計算書を確認する経営者は多く存在します。

確認するだけではなく、意味を知り、改善につながるものにすることが必要です。

 

 

売上と費用と収益性

収益性を拡大する方法はシンプルです。売上高を拡大、費用を削減する。

売上高を拡大するためには、「商品の単価を上げる」「商品の販売量を増やす」という方向になります。費用を削減するには、「少ない時間、少ない人材、少ない材料に変更することによって生産効率を上げる」という方向になります。

継続的にPDCAを回すことにより、収益性を改善します。

 

 

営業利益と経常利益

損益計算書には、「営業利益」と「経常利益」「税前当期純利益」「当期純利益」といった、利益を示す金額があります。その中でも、「営業利益」「経常利益」が重要です。

「営業利益」は、黒字であることが重要です。本業での儲けを表す金額なので、赤字であれば、将来性が不透明になります。

「経常利益」が赤字になる、大きな要因は「支払利息」です。赤字を補填するために、借金を積み重ねると、「支払利息」が増えます。本業を努力して営業利益を増やしたとしても、支払利息などが収益を圧迫します。

税金を払いたくないからと赤字にする会社がありますが、経営基盤としては弱くなります。営業利益を増やして、借金を減らすことが大切です。

例外として、赤字になってでも市場シェアを取りに行くという戦略もありえます。アマゾンやソフトバンクが行っている戦略です。成功するなら効果的ですが、失敗したときのダメージは大きなものになります。

 

 

 

限界利益と貢献利益

コーチング・コミュニケーション・セミナー

収益の状況を確認する上で、さらに大切なのが、商品ごとの収益性確認です。全体では黒字でも、商品ごとに確認すると、不採算の商品が存在するかもしれません。

不採算の商品を撤退することで、会社の収益性を向上させることができます。商品ごとの収益性を確認する方法が限界利益と貢献利益です。

 

 

限界利益と貢献利益の計算方法

限界利益と貢献利益、限界利益率の計算方法は次の通りです。

限界利益=売上高ー変動費

貢献利益=売上高ー変動費ー個別固定費

限界利益率=限界利益÷売上高

貢献利益の方が、限界利益よりも、厳密な収益性を確認していることがわかります。

 

 

限界利益と貢献利益の見方

【限界利益が黒字】
会社が赤字でも、限界利益が黒字であれば、固定費を少しでも回収できているからOKという考え方があります。

 

【限界利益が黒字、貢献利益が赤字】
個別固定費とは、その商品をつくるためだけに必要な「人件費、設備など」固定費です。
貢献利益が赤字であれば、その商品の販売を撤退した方が黒字にできます。

※貢献利益が赤字でも、「限界利益率が高く、売上高を伸ばせる」という見込があれば、強化することによって収益性アップの可能性があります。

 

【限界利益が赤字】
商品を生産すればするほど、会社の収益性を圧迫します。

 

 

 

収益性改善に大切なこと

人事評価制度

会社によっては、売上高ばかり重視するところがあります。売上高規模が信用につながる、仕入れコストの低下につながるなどと考え、売上高の向上を目指します。

しかし、収益性を見ると、ひどい状況になっている場合があります。限界利益、貢献利益、利益率もきちんと確認する必要があります。

赤字を借り入れで補填していたら、負債比率がアップし、経営を圧迫します。

 

 

長期的なビジョンを明確にする

限界利益や貢献利益が赤字の場合は撤退を考えた方が良いでしょう。しかし、新商品を投入したばかりなど、状況によっても考え方が異なります。

また、会社の方向性として、どのような市場で、どのようなポジションをとっていくのかビジョンによっても変わります。経営戦略を前提に、短絡的に経営判断しないことが重要です。

しかし、売上高を大事にし過ぎて、撤退が遅れて経営改善したいときにはお金がないという状況は避けたいものです。

 

 

コミュニケーションを活性化する

事業の撤退などの経営判断は、コミュニケーションを活性化することが大切です。会社によっては、撤退を提言することが、禁句のようになっている場合があります。

創業から力を入れてきたからという理由だけで撤退が遅れる場合があります。報連相含め、問題は自由に発言しやすい環境を作ることが大切です。

コミュニケーションに遅れが生じると、会社の持続可能性を低下につながります。

 

 

 

PDCAサイクルを回し続ける

経営分析コーチング

会社の収益性は、常に変動します。月次決算で確認するぐらいが望ましいでしょう。収益性が高い商品でも、競合企業の攻勢や市場の衰退などによって、収益性が悪化する可能性はあります。

常に柔軟に判断できる必要があります。そのためにも社内のコミュニケーションが活発に行われるような組織風土に改善しましょう。

 

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