シナジー効果・相乗効果と関連多角化

シナジー効果相乗効果を活かそう」は、ビジネスシーンで多く耳にする言葉です。

 

だから、なんでシナジー効果が大切かは、多くの人が理解しています。

 

しかし、実際にシナジー効果を生むのは難しいです。

 

 

多角化や新規事業を展開する上では、必ず必要となります。

 

シナジー効果の大切さ、障害となる要因について説明します。

 

 

 

 

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【目次】

 

多角化にはシナジー効果が重要

コーチング・コミュニケーション

市場が縮小し、収益が頭打ちになったとするなら、新規事業の開発が必要になります。

 

事業の多角化を進めるわけですが、一言で多角化といっても、中身はさまざまなタイプにわけられます。

 

リスクの大きい新規事業による多角化を、できるだけリスクを抑えるには、シナジー効果を活かせる分野への事業展開が望まれます。

 

 

 

 

 

 

シナジー効果とは

シナジー効果とは、Weblio辞書で調べると次のように出てきます。

 

各機能の相互作用の効果で全体効果が大きくなる効果をシナジー効果という。部分的総和より結合した和の効果が大になること。たとえば2+2=5といった効果。新製品の販売にあたり、既存のチャネルに乗せたところ、新製品の売上が伸びただけでなく、既存製品の売上も伸びることがあり、さらに費用、人員の削減にも貢献することがある。これを販売シナジーという。
(出典:Weblio辞書「流通用語辞典」:https://www.weblio.jp/content/シナジー効果

 

今持っている経営資源と、異なる資源を組み合わせて、大きな効果を生む作用を、シナジー効果と呼びます。

 

大きな効果が得られない場合シナジー効果が無いといいます。

 

 

 

 

 

 

 

関連多角化と無関連多角化

新規事業による多角化は、大きく分けて関連多角化無関連多角化にわけられます。

 

関連多角化は、これまでの事業と関連のあり、シナジー効果が期待できる新規事業です。

たとえば現在の販売チャネルが活用できるのであれば、コストは大幅に削減できます。

 

 

逆に無関連多角化は、これまでの事業とまったく関連なく、シナジー効果が期待できない新規事業です。

 

現在持っている経営資源が活かせないので、まったく新しい会社を立ち上げるぐらいような施策になります。

 

 

無関連多角化は、リスクが大きくなりがちです。

 

 

新規事業の成功確率を上げるには、シナジー効果が得られる関連多角化が基本になります。

 

 

 

 

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シナジー効果が生まれない理由

コーチング・コミュニケーション

シナジー効果は、多角化など関係なく、昔から大切と言われてきました。

しかし、それほど大きな効果を得ている会社は少ないように感じます。

 

 

シナジー効果を阻害する要因について説明します。

 

 

 

 

 

 

縦割りの組織

シナジー効果は、社内の部署間でも活かせます。

 

例えば、研究開発したての技術のテストを、顧客管理担当部署と協力すれば、効果的に行えます。

商品ごとに管理している顧客情報を共有化すれば、販売効果がアップします。

 

しかし、部署が縦割りの組織では、それらのシナジー効果を活かせません。

政府の縦割り行政を見ていても、非効率な状況がよくわかるでしょう。

 

 

部署間で競わせる、部署ごとに責任を押し付けあうなどがあれば、協力関係が築けません。

 

 

縦割りの弊害を解消する目的で、マトリックス組織プロジェクトチームなどを設ける施策を取り入れている会社があります。

 

 

 

 

 

 

コミュニケーション不足

シナジー効果は、個人レベルでも得られます。

 

歌が上手い人と、演出が上手い人が組めば、大きな効果が期待できます。

シナジー効果を生むには、協力関係の構築が大切です。

 

 

協力関係を構築するには、コミュニケーション能力がもとめられます。

 

 

部署間の仲が悪いなどがあると、コミュニケーションが行われず、協力関係が得られません。

 

コミュニケーション能力強化が重要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シナジー効果を生むには

コーチング・コミュニケーション

シナジー効果を生むには、コミュニケーション能力が重要です。

 

 

 

 

 

コミュニケーション能力の強化

コミュニケーション能力を強化しなさいと言われたら何をしますか?

 

 

多くの場合、相手を説得する、言い負かす方法を学ぼうとされます。

 

 

協力関係を築こうとした相手に、要求をすべて飲まされそうになったらどう思いますか?

 

相手を言い負かす方法では、関係性がより悪化する可能性があります。

 

 

協力関係を築くコミュニケーション能力は、相手を理解する力です。

 

 

話す力」ではなく、「聴く力」の強化がもとめられます。

 

 

「聴く力」の強化方法は、カウンセリングスキルもしくはコーチングスキルの学習をおススメします。

 

 

 

 

 

 

 

コミュニケーションの機会を増やす

コミュニケーションを活性化するには、コミュニケーションの機会を増やす仕組みが大切です。

 

協力関係を築くには、お互いをよく知らなければなりません。

よく知るには、数多くのコミュニケーションをとる必要があります。

 

 

何もしなければ、コミュニケーションを普段とらない人とは、最小限のコミュニケーションで済まそうとします

 

それでは、お互い関係性が希薄になります。

 

 

強制的にコミュニケーションの機会を増やす、仕組み化が大切です。

 

 

 

 

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シナジー効果を活用してイノベーションを

コーチング・コミュニケーション

企業は、新しいビジネスの創出を期待されています。

 

斬新でかつ世の中の価値観を変えるようなビジネスの創出をイノベーションと呼びます。

 

イノベーションは、全く新しいものではなく、今あるものの組み合わせによって、起こされます。

 

 

スマートフォンも既に存在した部品の組み合わせでした。

液晶テレビも液晶モニターにテレビ用アンテナをつけただけです。

 

 

何かを組み合わせるとき、必ずといってよいほど、協力者が必要です。

 

 

そして、その時に大きな壁になるのが、「それは難しいだろう」などといった、否定的なコミュニケーションです。

 

 

シナジー効果を、実現させるためにもコミュニケーション能力を強化しましょう。

 

 

弊社では、コミュニケーション能力強化を目的とした研修セミナーを実施しています。

ぜひご活用ください。