リーダーのコミュニケーション能力を強化する
「部下のコミュニケーション能力が低い」と、経営者や管理職の不満を聴くことがあります。
しかし、経営者や管理職、リーダーのコミュニケーション能力に問題がある場合もあります。
リーダーになるぐらいの方は、もちろん「コミュニケーション能力が高い」からリーダーになりました。
しかし、そのコミュニケーション能力は、相手を論破する「話す力」が中心となっています。
残念ながら、リーダーに必要となるのは、メンバーの話を「聴く力」です。
「聴く力」が無いと、メンバーは、意見をきいてくれないリーダーと思います。
「聴く力」について、多くの人が学んだことがありません。
そこで、「聴く力」の強化方法について説明します。
「聴く力」を強化できると、チームを一つにまとめられるリーダーになります。
【コラム】ビジネスでワンチームになるために-会社組織の一体感を醸成する方法
【目次】 |
リーダーのコミュニケーション能力がもとめられる
日本企業の生産性の低さが、大きな問題になっています。
生産性をアップするには、各部署単位で生産性を上げなければなりません。
各部署のリーダーの責任は大きくなります。
チームをまとめ、引っ張っていくリーダーには、高いコミュニケーション能力が求められます。
組織をワンチームできるか
生産性を高めるには、チームに一体感を醸成しなければなりません。
近年流行りの「ワンチーム」です。
ワンチームにできない、メンバーが自分勝手に活動していたら、生産性が大きくダウンします。
ワンチームにできるかは、リーダーの手腕にかかっています。
ワンチームにできるリーダーとは、どのようなリーダーでしょうか。
信頼されるリーダーか
ワンチームにできるリーダーは、信頼されています。
このリーダーについていっても、メリットが無いなと思われているリーダーは求心力を保てません。
「社員が会社を退職する理由」「社員が会社で感じるストレス要因」で常に上位に来ているのが、上司との人間関係です。
ついていきたくないと思われている上司が、多いとも感じ取れます。
人間関係は、コミュニケーションで構築されます。
信頼されるリーダーになるには、コミュニケーション能力の強化がもとめられます。
【コラム】モチベーションに社内表彰制度はいらない?~メリット・デメリット~
コミュニケーション能力が高まらない理由
会社内でコミュニケーション能力が高まらない理由は、何でしょうか。
職場でのコミュニケーション能力強化施策といえば、若手に研修を受けさせるケースが多いように見てとれます。
なぜリーダーのコミュニケーション能力強化を行わないのでしょうか?
コミュニケーション能力があると思い込んでいる
リーダーのコミュニケーション能力強化に取り組まない理由は、「リーダーはコミュニケーション能力が高い」と思い込んでいるからです。
コミュニケーション能力が高いと思っているから、学ばない。
だから高まらない。
リーダーは、「話す力」という面でのコミュニケーション能力は、高いかもしれません。
相手を論破して、今の地位を手に入れたかもしれません。
しかし、コミュニケーション能力という点で、それだけでは不十分なのです。
部下は、リーダーの良いように論破されたくないからです。
コミュニケーション能力とは
改めて、コミュニケーション能力とは何でしょうか?
多くの方がコミュニケーション能力を強化するといって、「スピーチ力」「プレゼンテーション力」「交渉力」などをトレーニングします。
学生時代から、面接練習などしてきたから、多くの方が「話す力」はあります。
コミュニケーションは、「話す力」と「聴く力」の両方向が必要です。
しかし「聴く力」を強化する人はほとんどいません。
それはリーダーと呼ばれる人もです。
自分自身の主張を伝える指示、命令が上手いです。
しかし、部下の意見を聴くのが上手くありません。
部下の意見を無視して、自分自身の主張を押し付けようとすると、人間関係が悪くなります。
そこで、「聴く力」を強化する方法を説明します。
聴く力を強化する
「聴く力」を強化するのは、意外に難しく時間がかかります。
多くの方が挫折されます。
「話す力」と同じぐらい場数を踏まなければならないのだと捉えてください。
まず「聴く力とは」の正しい理解が大切です。
聴く力とは
「聴く力」を強化しなさいと言われて、「耳を澄ますだけ」と思っていませんか?
「話す力」が「情報発信力」とすれば、「聴く力」は「情報収集力」と捉えてください。
部下のコミュニケーション能力が低くて、報連相してこないと嘆いている上司は、「情報収集力」が弱いです。
つまり「聴く力」が弱いです。
「聴く力」は、部下が本音でたくさん話してくれる量で決まります。
部下が活発に発言しないというのは、発言することにデメリットがあるからかもしれません。
「聴く力」不足のデメリット面の理解が大切です。
「聴く力」は、「信頼関係」があって初めて成立します。
リーダーがコミュニケーション能力を高めるには、まず信頼関係を構築しなければなりません。
そして、信頼関係を構築するために、「聴く力」を発揮しなければなりません。
聴く力はコーチングスキルで強化する
「聴く力」の強化方法は、それほど多くありません。
オススメは、コーチングスキルのトレーニングです。
コーチングセッションは、コーチとクライアントの信頼関係が無いと機能しません。
コーチングセッションを行うスキルのトレーニングにより、信頼関係構築力と聴く力が強化されます。
ただし、注意点は時間がかかるという問題です。
リーダーは自分なりの正解を強く持っているので、どうしても聴くよりも指示やアドバイスをしがちです。
トレーニングするときは、覚悟を決めて専念したトレーニングが大切です。
そうすれば、聴く力の効果を実感するでしょう。
【コラム】部下が退職を決意する前にモチベーション低下の理由に気づく方法
コーチング・コミュニケーションを取り入れよう
コーチングスキルを取り入れたコミュニケーションを普段から行えるようになれば、職場のコミュニケーションの活発ができます。
コーチングスキルを取り入れたコミュニケーションの導入には、まずリーダーから行う主導力が大切です。
なぜなら、部下の提案に拒否権を持っているのはリーダーだからです。
部下の話を聴かずに否定していたら、部下のモチベーションは下がります。
チームをまとめ、生産性の高いチームをつくりたいなら、リーダーから聴く力強化に取り組みましょう。