会社経営の基礎知識~理念経営と知的資産経営~
会社の経営は、「何が正解なのか?」分かりません。
実際、正解は無いです。
しかし、間違いは存在します。
会社経営のノウハウは、直接的に成功につながるわけでは無いですが、失敗を避けるには有効です。
思い付きで場当たり的に経営するよりも、ある程度正攻法のような知識があれば、ブレません。
ただし、ノウハウに縛られ過ぎると、変化への対応に遅れるというデメリットもあります。
安定した経営は、社員を安心させるためにも重要です。
社員がついてこなければ、経営ができないからです。
会社経営の基礎知識を説明します。
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【目次】 |
会社経営とは
会社経営は、とても複雑です。
商品を売って、利益を出すだけではありません。
人、物、金の経営資源をどうやって活用するか、マネジメントが必要です。
近年は、情報収集力も経営判断を左右します。
会社経営の目的
会社経営の目的は、「経営者が稼いで、成功する」ではありません。
私的な目的があっても良いです。
しかし、社会、顧客の課題に応えない限り、顧客にお金を払ってもらえません。
目的は「社会的な課題を解決する」です。
その対価として、「稼げる」がついてきます。
社会的な課題の解決に、強化に成功した会社ほど、経営に成功したといえます。
組織づくりと経営資源の分配
会社経営とは、具体的に何をするのか。
経営者の仕事は多岐にわたりますが、簡素化すると「会社の方向性を示して、意思決定を繰り返す」「社員のモチベーションを引き出す」です。
まだ社員がいない場合は、前者のみです。
しかし、事業が拡大し、手が回らなくなると、社員を雇う必要がでます。
社員を雇った時点で、「組織づくり」が経営者の仕事です。
そして、戦略を策定し、戦略に合わせて経営資源(人、物、金)を分配します。
時間も大切な資源であると忘れてはいけません。
何から着手するか、優先順位で結果が変わってきます。
【コラム】公平理論とは~社員のモチベーションマネジメント方法~
会社経営に大切なポイント
会社経営の大切な要素は、多岐にわたります。
ここでは特に、重要な2つの要素を説明します。
持続可能性(サスティナビリティ)
会社にもとめられるのは、持続可能性です。
持続するには、社会、顧客のニーズにこたえ続けなければいけません。
社会から価値が認められなくなった会社は、赤字に陥ります。
社会からもとめられる商品・サービスを開発し、社会に届くようにマーケティング、販売をマネジメントします。
それを回転し続けられるようにマネジメントします。
顧客が満足するコストとタイミングで届けられるように、マネジメントが必要です。
価値を生み出す社員の、モチベーションマネジメントも必要です。
成長の継続
会社は、持続すれば良いというわけで無いです。
社員を雇った時点で、成長の継続が必要です。
なぜなら、社員の給料をアップし続けなければならないからです。
成長しなければ、利益が増えず、社員の昇給分を生み出せません。
会社は、「事業の拡大⇒社員を雇う⇒人件費の増加⇒事業の拡大⇒社員を雇う⇒・・・」が繰り返されます。
もちろん、外注を利用したり、AI,ロボットの活用などにより、少ない人数で事業拡大する方法もあります。
社員のモチベーションを高めるには、従業員満足度を高め続けなければいけません。
会社経営の種類
会社経営の種類は、経営者の数だけ存在し、明確なルールも存在しません。
このコラムでは、理念経営(ビジョナリー経営)と知的資産経営を紹介します。
どちらが優れているなどはなく、考え方のバランスよい活用が大切です。
理念経営
理念経営(ビジョナリー経営)は、「どのような想いで、ビジネスを始めたのか?」が起点です。
「想い」を具現化して、ビジョンにします。
ビジョンを実現するには、どのような戦略を立てる必要があるのか?が軸となります。
創業時などスタートアップは、この形から始まるでしょう。
メリットは、目標(ビジョン)がしっかり定まっているので、経営にブレが生じにくいです。
資源の配分に無駄が少なくできます。
デメリットは、想いの強さだけ先行して前のめりになりすぎると、資源の配分に失敗して、事業基盤が弱くなってしまいます。
また、企業の想いが、市場が望んでいるもので無い場合、経営自体が成り立たなくなる可能性がでてきます。
知的資産経営
自社の強みとなる資産を活かして、会社を経営する方法です。
大学発ベンチャーの場合も、独自技術などを起点にスタートします。
多くの場合は、歴史ある企業の強みを掘り起こして、それを武器に経営します。
特に歴史の長い中小企業の場合、社内にいると「当たり前になり過ぎて」自社の強みが何か、わからなくなってきます。
しかし、顧客がいる以上、何かしらのノウハウなど強みがあるはずです。
メリットは、自社が長年培ってきた資産なので、他社にはない強みです。
デメリットは、自社の強みが時代に合っていない場合があります。
また、過去に焦点を当てるので、新しいチャレンジが生まれにくいかもしれません。
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場当たり的な会社経営を回避しよう
会社経営は、とても複雑です。
さまざまな外部要因により、揺さぶられます。
経営者の意思決定により、会社は良い方向にも悪い方向にも行きます。
正直、どう意思決定するのが正解なのか?、誰にもわかりません。
結果を見ないかぎり、それ判断が良かったのかどうかわかりません。
さまざまなシーンで、どのような意思決定をするか。
それが会社経営です。
新型コロナウイルス感染拡大のような大きなリスクに直面してきたとき、これまでどのような経営をしてきたかが明確化されます。
迷って決められないというのも、「先延ばし」という意思決定です。
意思決定が場当たり的にならないように、経営理念・ビジョンが大切です。
弊社では、経営理念の策定から、意思決定のサポートをしています。
詳しくは、下記リンク先「ビジョナリー経営導入プログラム」をご確認ください。