AIによって無くなる仕事と対策方法
「AIによって10年後無くなる仕事」というニュースが話題になって、5年が過ぎました。
実際に、仕事がなくなっているなという実感はありますか?
業種によってはあるかもしれません。
大切なのは話題になってから5年間、どのような対策をとってきたか?です。
AIでなくなる仕事についてと、その対処法について書いてみます。
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【目次】 |
AIやロボットが進化した未来
近年、AIやロボットの進化が急速に早まってきた感じがします。
ホームページ上で問い合わせをすると、AIが回答するサイトも存在します。
ホテルの受付がロボット、銀行窓口の削減、人が活躍していた場面が消えて行くようにも見えます。
自動運転技術も日々進化しています。
トラックやバスの運転手といった仕事も無くなるかもしれません。
AIによってなくなる仕事
AIの進化が原因で10年後なくなる仕事、下記リンク先にオックスフォードが発表した一覧があります。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/40925
電話オペレーター、レジ係、ネイリストなどが挙げられています。
大切なのは2014年に発表された論文だという点です。
途中経過の評価は?
オックスフォードの論文による10年後は2024年です。
あと4年で、挙げられた仕事が無くなるようには感じません。
確かにAIによる、パラダイムシフトは避けられないでしょう。
スマホの使い方に慣れない高齢者が存在し、かつ人口比率が高い状況もあり、なかなか思うように進まない傾向も見えてきました。
政府のデジタル化も全然進んでいないことが明るみになりました。
ここで大切なのは、まだまだ大丈夫という視点ではありません。
将来「AIの登場で仕事が無くなる」と指摘されてきて、この5年間何をしてきたか?という視点です。
例えばレジ係の人は、何か準備に動いてきたでしょうか?
来月から無人レジに変更すると言われるのと、10年後無人レジに変更すると言われるのでは、準備できる内容に大きく差があります。
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将来を中立的な視点で見る癖をつけよう
「AIによってなくなる仕事」関連のニュースは、不安をあおっているように感じます。
マスコミは基本不安をあおった方が売り上げが上がるので、その傾向を感じます。
ネガティブな面に目が行きがちです。
しかし、ポジティブな面も意識しての観察が大切です。
不安で動けなくなってない?
ネガティブな面に飲み込まれると、思考が停止して動けなくなる場合があります。
10年後無くなる仕事についても、10年間準備する期間があるとも言えます。
10年間あれば、宅建士やアドバイザー系の資格が取得できるかもしれません。
10年間、好きなことをYouTubeなどで、紹介を続けていたらプロになっているかもしれません。
10年間、人脈を広げ続けたら、新しい仕事が見つかっているかもしれません。
10年間あるといろいろできると思います。
不安も身を守るために大切な感情ですが、ポジティブな面も意識してみましょう。
AIのメリットを活かす
AIを導入で、無くなる仕事はありますが、そのおかげでできる仕事が増えるケースもあります。
農家さんや水産業でも新しい技術の導入により、何時間もかかっていた作業が短時間で済むようになりました。
その浮いた時間を新商品開発であったり、販路開拓であったり異なる仕事の時間に使えるようになります。
AIで仕事が無くなるのではなく、AIのおかげで新しい仕事ができるようになるという視点が必要です。
AIの進化で便利になっても、必ず課題は生まれます。
なぜなら、ビジネスの世界は競争で成り立っているからです。
競争相手が同じ無人レジを使っていたら、違う点で差別化できた方が競争に勝つのです。
違う点で差別化するという新しい仕事が生まれます。
AI時代に対応する
AIの進化は、止められないでしょう。
だから、AIが進化して、徐々に社会が変化するとの前提で考えていく必要があります。
AIは「過去のデータをもとに、最適な解を導く」という作業は得意ですが、「過去のデータにない、斬新なアイデアを出す」のは苦手です。
AI時代は、人間のアイデア発想力の強化がもとめられます。
AIに依存したら終わり
AIは確かに進化し、精度の高い答えを導くでしょう。
しかし、AIの指示通りにしか行動できなくなったら危険と感じます。
AIに使われる側になるか、AIを使う側になるかの議論があります。
デジタル化がどんなに進んでも、現実世界はかなりアナログです。
人の意思決定が、誰かの意思決定に影響を与え、その影響が他の人に影響を及ぼすように複雑に絡み合います。
AIが決定しても、何か想定しない条件が一つでも加われば、計算通りにいかないことも現れます。
そのとき、あたふたしてAIに文句を言うしかできないか、臨機応変に考えて対応できるかは思考力の差です。
未知の問題に対する思考力、発想力を高める
AI時代になると、ますます人の思考力や発想力がもとめられると考えています。
特にビジネスの分野では。
例えば、AI1が戦略Aを決定します。
そこで、AI2が戦略Aに対抗した戦略Bを決定します。
すると、即座にAI1が戦略Cに変更します。
すると、即座にA12が戦略Dに・・・と、ふらふらする意思決定に振り回されます。
このAIの種類が増えれば増えるほど、複雑に絡み合い、決められなくなります。
そうなると結局、人が考えて意思決定しなければならなくなります。
そのため、思考力や発想力の強化はAI時代も必要になります。
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AI時代はアナログの価値が高まる
AI時代になると、すべてAIがやってくれて、何も考えなくても物事が進むと思うかもしれません。
しかし、AIが進化すればするほど、人の力が競争力を左右する大きな要因になるでしょう。
AIのデファクトスタンダードができて、全員が同じAIを使うようになったら、そのAIをどのように使うかの人の力が影響するのです。
新型コロナウイルス感染拡大の影響でテレワークが広がっています。
Zoomなどのツールを使えば、みんな同じように生産性が高くなるわけでは無いです。
人間関係の悪い職場では、逆に生産性が悪化するかもしれません。
どのような便利なツールも、使い手に左右されるのです。
デジタル化が進めば進むほどに、アナログの価値が高まると感じています。
10年後を見据えて、早めに備えましょう。