職場の人間関係ストレスを減らすコミュニケーション
精神疾患による労災申請が、毎年のように増えつづけています。
ストレスチェック制度や働き方改革が始まっているのに止まりません。
職場のストレス要因、退職理由ランキングを調べてみてください。
ほとんどが人間関係に起因しています。
ストレスを減らすには、人間関係の悪化を防がなければなりません。
社員のコミュニケーション能力がもとめられています。
コミュニケーションがうまくいかないと、仕事もスムーズに進みません。
仕事が進まないと、さらにストレスとなって返ってきます。
やはりコミュニケーションの改善が必須となります。
コミュニケーションが大切だとは、多くの方が気がついています。
気がつきながらも、改善が進みません。
コミュニケーション能力の強化に、大切なポイントについて説明します。
【目次】 |
コミュニケーション能力の強化がもとめられる背景
コミュニケーション能力強化が、必要だと言われ続けています。
言われ続けている理由は、改善が進んでいないからです。
どうして、コミュニケーション能力強化が必要とされるのでしょうか。
生産性向上が必要
働き方改革で労働時間が減らされて、人手不足の影響も進んでいます。
より少ない人数、より少ない時間で、今まで以上の生産量を生み出さなければなりません。
海外の企業は、日本の事情に関係なく、攻勢を強めてきます。
「少ない時間で少ない人数だから、生産量低下しても仕方ないよね」では済まされないのです。
企業間競争に勝ち抜くには、生産性向上が求められています。
生産性向上に、各社、IT技術やロボットの投入を進めていますが、それでは差が生まれません。
結局ボトルネックになるのは、人と人のコミュニケーションのスピードです。
報連相が遅い、提案などの発言が無いだけで、生産性が落ち込むのです。
コミュニケーション能力の強化が必要です。
ストレスの少ない職場づくりが大切
毎年のように、メンタルヘルスの悪化による精神疾患での労災申請が増えつづけています。
職場でのストレス要因が増えつづけているのがわかります。
職場のストレス要因に大きな割合を占めているのが「人間関係」です。
人間関係の悪化は、コミュニケーションの悪化により発生します。
人間関係の悪化が、社員のやる気をなくさせ、精神疾患や退職へとつながります。
その結果、会社の生産性が大きく落ち込みます。
働きやすい職場づくりには、コミュニケーション能力の強化が必要とされています。
【コラム】ハードスキルとソフトスキルの違い~メリット・デメリット~
コミュニケーション能力が改善されない理由
コミュニケーション能力の強化が叫ばれ続けている理由は、いつまでも改善されていないからです。
改善されない理由の一つが、改善スピードより、外部環境の変化のスピードが速い点が挙げられます。
改善スピードが遅い原因は、コミュニケーション能力の強化の方法が、本当はよくわかっていない点にあります。
コミュニケーション能力が何か理解できていない
コミュニケーション能力とは何ですか?
部下のコミュニケーション能力が低い管理職に尋ねると、「報連相がないから」「会議で発言がないから」コミュニケーション能力が低いといいます。
一方で「口が達者」「自己主張が激しい」のも困るといいます。
上司の思い通りに動く人材を「コミュニケーション能力が高い」と評価するのでしょうか。
上司の立場の人が抜けている視点が、「上司自身のコミュニケーション能力」です。
上司自身、コミュニケーション能力が高いと思っていると、改善しようとの意識が働きません。
部下が報連相がないのではなく、上司が報連相させないケースもあります。
いつも怒鳴って不機嫌な上司には、いくらコミュニケーション能力が高い部下でも報連相しづらいでしょう。
「聴く力」強化が意外に難しい
コミュニケーションは通信です。
送信と受信、「話す力」と「聴く力」があって、初めて成り立ちます。
ここで重要なのが「聴く力」です。
多くの方が「話す力」はあるからです。
「自己紹介」「面接練習」「スピーチ」「プレゼンテーション」など、話す練習は子供のころから繰り返してきています。
「聴く力」とはなんでしょう?
「ちゃんと聴きなさい」とよく言われますが、「ちゃんと聴けば」聴く力が高まるのでしょうか?
多くの方が「聴く力」の強化方法が、わからないまま放置しています。
「聴く力」強化にコーチングセミナー
「聴く力」の強化方法に、コーチングスキルのトレーニングをオススメしています。
コーチングとは、「聴く力」の強化がないと、効果を生みだせないスキルだからです。
コーチングスキルとは
コーチングスキルとは、「傾聴」「質問」「フィードバック」からなるスキルです。
「聴く力」の強さは、「相手が本音で話す量」で決まります。
「話す力」が情報発信力なら、「聴く力」は情報収集力です。
相手から本音の情報を、どれだけ引き出せるかが「聴く力」です。
すぐ「怒る」「否定」する上司には、部下は本音で話しません。
「聴く力」が無いからです。
コーチングスキルは、相手から「本音の話を引き出す」ためのスキルです。
「傾聴」
相手が安心して、本音でたくさん話せる場づくりです。
「質問」
相手がたくさん話せるように、話のネタを引き出します。
「フィードバック」
感じたことを相手に返すことにより、さらに深く話してもらいます。
コーチングスキル向上の注意点
コミュニケーション能力の向上がない大きな要因は、「日本語だから」と感じています。
「聴く力」の強化をなくても、聞こえてるので「聴けてる」気分になります。
日本語なので、相手の言っている内容がわかったつもりになって、コミュニケーションができている気分になります。
後になって誤解がわかっても、一時的と流してしまいます。
反省して改善しようとする意識が働きにくいために、コミュニケーション能力がいつまでたっても強化されない要因です。
実際、コーチングスクールで「聴く力」を本気でトレーニングしようと考えても、習得できないまま卒業される方もいます。
それぐらい「聴く力」は難しいのです。
【コラム】メンタルヘルスとは~職場からメンタル不調者を出さない取り組み~
コーチング・コミュニケーションを導入しよう
企業間競争がグローバルに広がり、日本人の働き方も大きく変化しようとしています。
仕事の生産性を上げるには、コミュニケーション能力の強化が欠かせません。
その中でも「聴く力」の強化が、最も重要です。
なぜならトレーニングの経験が無い人が多いからです。
ぜひ、コーチング・コミュニケーションを取り入れて、職場のコミュニケーションの活性化をはかりましょう。