GROWモデルを活用したコーチングセッションとは
コーチングには、さまざまな種類が存在します。
それぞれ、コーチングセッションの方法は異なりますが、基本的な考え方は同じです。
コーチングセッションの基本は、GROWモデルというフレームワークに沿っています。
コーチングフロー、ストラクチャーなど、さまざまな呼び方が存在します。
基本の型である、GROWモデルを活用したコーチングセッションについて説明します。
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【目次】 |
GROWモデルとは
GROWモデルは、コーチング用に開発されたフレームワークではなく、計画を実行していくときに一般的に使われるフレームワークです。
経営コンサルティングでも活用されます。
GROWモデルの内容
GROWモデルとは、以下の単語の頭文字を取っています。
G:Goal(ゴール)
R:Reality(現状)
O:Option(選択肢)
W:Will(意思)
目標達成のフレームワークとして一般的です。
【G】ゴールを明確にして
【R】現状を明確にするとギャップが見えてくる。
【O】ギャップを埋める施策(選択肢)が明確になる。
【W】あとは実行する意思の強さで決まる。
GROWモデルの活用法
【G】ゴールを明確にする
ゴールの状態を、できるだけ詳細に明確化します。
数字で表し、測定可能にすることが大切です。
期限を定めるのも重要です。
【R】現状を明確にする
ゴールを明確にしたら、ゴールに対しての現状を明確にします。
現状も数字で表すことが大切です。
ゴールに対して、現状の進捗度が明確になります。
【O】ギャップを埋める施策(選択肢)
ゴールと現状が明確になれば、ギャップを埋める施策を列挙します。
「重要度」「効果」「簡易度」でランク分けし、最初に取り組む施策を決めます。
【W】実行を宣言し、行動する
最初に取り組む事柄が決まれば、実行日とともに宣言します。
そして、実行します。
そして、次のセッションへ…と繰り返します。
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GROWモデルとコーチングスキル
GROWモデルの考え方は、さまざまな場面で使われます。
中でも、コーチングスキルとセットにされるケースが多いです。
コーチングスキルについて説明します。
コーチングスキルとは
コーチングとは何か?
コーチングの語源は、馬車(Coach)です。
お客様を馬車にのせて、目的地まで連れて行く。
現在で言うところのタクシーです。
クライアントが達成したい目的地に連れていきます。
大事なポイントは、「目的地(ゴール)を、詳細に伝えなければならない」です。
タクシーだけでなく、郵便物も同じですが、住所を正確に伝えないと届きません。
コーチングでも、ゴールの状態を正確に把握することを大切にします。
これら一連のサポートをするスキルが、コーチングスキルです。
コーチングスキルは、「傾聴」「質問」「フィードバック」で構成されます。
「傾聴」でクライアントに話しやすい環境を提供し、「質問」「フィードバック」で気づきを引き出します。
コーチングと経営コンサルティングの違い
GROWモデルは、上述したように、経営コンサルティングでも使われる考え方です。
コーチングも、経営コンサルティングも、目的は同じです。
クライアントの課題の解決です。
GROWモデルで、ゴールと現状を明確にします。
そして、ギャップを埋める施策を列挙します。
施策を考えるところから埋めるところまでを考えて、アドバイスするのが経営コンサルティングです。
コーチングは、施策を考えるところから埋める方法まで、クライアント自身が考えるのをサポートします。
コーチングが異なる点は【アドバイスをしない】です。
クライアントの目標達成までの道筋を明確にするのに、全体像をGROWモデルで表現します。
コーチングとコンサルティングは、以下のように区別されます。
「話を聴く専門」が、コーチング。
「提案をする専門」が、コンサルティング。
GROWモデルを活用するのは同じです。
重要なのは『コーチングは、アドバイスなしで、GROWモデルを組み立てる』です。
提案型のコンサルティングの方が、解決が早いというメリットがあります。
しかし、新型コロナ関連倒産が増え続けることからわかるように、経営コンサルティングだから必ず解決するというわけではありません。
コーチングは、クライアント自身の課題解決能力を高められるメリットがあります。
コーチングでは、クライアント自身が考えて実践を繰り返すからです。
ビジネスの世界は、常に未知の課題と向き合わなければなりません。
その際、課題解決力が高い方が、優位に立ちます。
考えて実践を繰り返した結果、クライアントの課題解決力が強化されます。
GROWモデルとコーチングセッション
コーチングセッションは、コーチングスキルとGROWモデルがあれば行えます。
GROWモデルに沿ってコーチングセッションを行い、クライアントから気づきを引き出していきます。
コーチングセッションとは
コーチングセッションとは、コーチとクライアントの対話をいいます。
コーチによって異なりますが、一般的には30分~1時間ぐらいのコーチングセッションを、2週間に1回もしくは1ヵ月に1回のペースで行います。
契約期間も、3ヵ月以上からなど、長期的なのが一般的です。
この一連の流れをコーチングと呼び、毎回の対話をコーチングセッションと呼びます。
コーチングでもっとも重要なのは、コーチングセッションとコーチングセッションの間に行われる「行動」です。
行動しないかぎり、目標に近づかないからです。
だからコーチングセッションでは、終了後に「いつ行動するか?」が決まっていなければなりません。
コーチングセッションの始まりから終わりまでの流れを、GROWモデルに沿って行います。
コーチングセッションにGROWモデルを活用
コーチングは、お客様を現在の場所【R】から、目的地【G】まで連れて行くスキルです。
その時、コーチングセッションの流れを、GROWモデルで話ができると内容が整理しやすいとされています。
コーチングスクールはさまざまな種類がありますが、コーチングセッションの基本的な流れはこのようになっています。
【G】ゴール
まずゴールの状態を、詳細な部分まで明確化します。
質問例:
・いつまでにどのような状態になりたいですか?
・それを実現した結果、どのような影響が広がりますか?
・それを実現できる人は、どのような能力を身につけたからですか?
など
【R】現状
ゴールに対しての現状を明確化します。
質問例:
・ゴールに対して、現状は何%達成していますか?それはどうしてですか?
・現状達成までに、得た経験を教えてください
など
【O】選択肢
ゴールと現状のギャップを埋める施策を列挙します。
質問例:
・ゴールと現状を埋めるための課題は何ですか?
・優先して取り組まなければならないのは何ですか?それはどうしてですか?
など
【W】意思
行動の宣言を促し、背中を押します。
質問例:
・まずどれから始めますか?
・それはいつ実施しますか?
・ぜひやってください!
以上のような流れで、コーチングセッションを進めます。
1回のコーチングセッションで【G】目的地にはつきません。
2回目のコーチングセッションでは、1回目で【O】決まった行動を【W】やってみてどうだったか?を話をしてから、始まります。
GROWモデルのコーチングセッションを、何回転もさせる。
途中、行き止まりとか、障害がいろいろあるかもしれません。
しかし、繰り返すかぎり、着実に【G】目的地に近づきます。
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コーチングセッションにGROWモデルを活用しよう
GROWモデルは、思考を整理するのに、とても便利なフレームワークです。
GROWモデルが自然に使えるようになると、コーチングだけでなく、さまざまな計画管理で活用できます。
コーチングを勉強し始めたころは、コーチングセッションでのGROWモデルの活用に苦労するかもしれません。
しかし、トレーニングを積めば、必ずできるようになります。
弊社では、GROWモデルが自然にできるようになるまで、トレーニングを重視したコーチング・コミュニケーショ研修セミナーを実施しています。
ぜひご活用ください。