1on1ミーティングの目的とやり方

1on1ミーティングが注目されています。

 

導入している大企業も増えています。

 

しかし、思うような効果を挙げられているでしょうか?

 

ただの雑談を、1on1ミーティングをやっている風に見せかけてる場合も多いです。

 

 

正しい1on1ミーティングのやり方を、トレーニングをしていないからです。

 

間違ったやり方をしていると、部下にとっては迷惑な時間となり、逆効果になる場合があります。

 

1on1ミーティングの目的とやり方、注意点を説明します。

 

 

 

 

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【目次】

 

1on1ミーティングとは

コーチング・コミュニケーション研修セミナー

1on1ミーティングとは、上司と部下の1対1の面談です。

 

しかし、評価面談とは、目的と頻度など、やり方が異なります。

 

 

 

 

 

 

 

目的

1on1ミーティングの主な目的は、次のとおりです。

・部下の成長促進

・部下のモチベーションアップ

・部下のメンタルヘルス改善

・上司と部下の信頼関係構築

 

部下のメンタルヘルスが向上し、モチベーションがアップすると、主体的・積極的な行動が促されます。

 

行動量が増えれば、成長につながります。

上司と部下の信頼関係が強化されたら、チームワークが強化されます。

 

結果的に、チームの生産性が高まります。

 

会社の業績アップが、最終目的です。

 

 

 

 

 

 

 

 

やり方

1on1ミーティングは、他の面談とはやり方が異なります。

 

 

話す割合

会話の中で、9割近く、部下が話している状態をつくります。

上司ばかり話していては、ただの評価面談と変わりません。

 

 

 

 

 

頻度と時間

1on1ミーティングは、頻度が高めです。

 

頻度:週1回~月1回
時間:30~60分間

 

業務量が増加し、上司と部下のコミュニケーションが希薄化傾向にあります。

 

1on1ミーティングは、上司と部下のコミュニケーションの機会を増やし、信頼関係を構築する目的があります。

 

 

 

 

 

 

テーマ例

1on1ミーティングで話すテーマは、直接的に現在の業務から離します。

現在の業務をテーマにすると、視野が狭くなりがちで、ネガティブな方向に話が向かう可能性があるからです。

 

そして重要なポイントは、「テーマは、部下が決める」です。

 

 

1on1ミーティングは、部下が「自分で意思決定し、行動する」を後押しして、成長を促します。

上司が決めてしまっては、効果が薄くなります。

 

テーマ例は、次のようなものになります。

 

・キャリアプラン

・最近気になっていること

・やってみたいこと

・壁にぶつかっていること

など

 

 

 

 

 

 

進め方

1on1ミーティングは、特に進め方のルールが存在するわけではありません。

 

しかし、ある程度、型があった方が、ただの雑談にならないで済みます。

 

 

そこで、コーチングセッションで活用されるGROWモデルを紹介します。

 

GROWモデルとは、次の単語の頭文字をとったフレームワークです。

 

Goal(ゴール)

Reality(現状)

Option(選択肢)

Will(意思)

 

 

1.前回の1on1ミーティング後、どうだったのか?

2.今回話したいテーマの確認

3.テーマについて、どうなったらゴールなのか?

4.ゴールに対して現状はどうなのか?

5.ゴールと現状のギャップを埋める行動(選択肢)は何か?

6.次の1on1ミーティングまでに何の行動をするのか意思を宣言してもらう。

 

 

「質問攻めにしない」が、重要です。

 

部下が、いかにリラックスして話せる環境を作れるかが、効果を左右します。

 

 

 

 

 

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1on1ミーティングの効果

コーチング・コミュニケーション

「1on1ミーティングを導入したら、素晴らしい効果が得られるのか」というと、そうではありません。

 

「管理職研修を受けた上司が、素晴らしい上司になれるのか」と同じです。

 

「やってる風」だけでは、時間の無駄になります。

 

 

 

1on1ミーティングのスキルは、英会話など他のスキル同様、上達するまで時間がかかるのです。

 

スキルアップするには、やり続けるしかありません。

 

 

効果が出ていなくても、やり続けて改善を繰り返すしかスキルアップにつながりません。

 

 

 

 

 

 

 

 

メリット

1on1ミーティングのメリットは、次のようなものがあります。

 

・上司に本音を聴いてもらえる貴重な時間

・ストレスが減少し、メンタルヘルスの問題が減少する

・希望を話せる場であり、モチベーションが高まる

・行動により、成長が促進される

・チームへの帰属意識が高まり、定着率がアップする

・部下が成長すると、チームの業績が高まる

・部下の主体性が高まると、上司のマネジメントが楽になる

・上司は戦略面の仕事に集中できるので、チームの業績が高まる

 

結果的に、会社の業績向上につながります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デメリット

1on1ミーティングのデメリットは、次のようなものがあります。

 

・上司の負担が大きい

・部下が多ければ多いほど、上司の仕事の時間が減る

・上司のスキルに、効果が左右される

・効果が現れるまで時間がかかる

 

1on1ミーティングを実施したら、「いきなり部下のモチベーションが急増する」はありえません。

 

導入してしばらくは、効果が出ないのに「上司の負担だけ増える」ように感じるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1on1ミーティングのデメリット対策

コーチング・コミュニケーション

1on1ミーティングは、部下の育成に、とても効果的な手法です。

 

しかし、その効果は、上司のスキルに大きく左右されます。

 

上司のスキルによっては、逆効果を生みます。

 

 

1on1ミーティングのデメリットを解消するには、1on1ミーティングのスキルの向上がもとめられます。

 

ところで、スキル以上に、信頼関係の構築がもとめられます。

 

嫌われている上司が、いくら1on1ミーティングのスキルを活用しても効果は得られません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コーチングスキルの活用

「1on1ミーティングのスキルアップを」と言われても、具体的に何をすればよいかわからないかもしれません、

 

 

そこで「コーチングセッション」のトレーニングをオススメします。

 

 

コーチングセッションの目的とやり方は、1on1ミーティングとほぼ同じです。

 

コーチングセッションを1on1と呼んでいる会社もあります。

 

 

コーチングをオススメする理由は、学習するカリキュラムが整っているからです。

 

 

流派ごとに、少しずつやり方は異なりますが、傾聴力が大切という点では共通しています。

 

1on1ミーティングのスキルを活かすために、重要となるのが、傾聴力の強さだからです。

 

 

傾聴力の強化方法を他に思いつかないのであれば、コーチングスキルのトレーニングをオススメします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

信頼関係の構築

1on1ミーティングのスキル以上に必要とされるのが、信頼関係の構築です。

 

逆に信頼関係さえあれば、1on1ミーティングは必要ないぐらいです。

 

 

信頼関係があれば、普段から「気になること」や「やりたいこと」が気兼ねなく言えるからです。

 

 

信頼関係が無いうちは、「何か話したいことは?」ときいても、正直に答えてくれません。

「話しても無駄」と思われているからです。

 

 

信頼関係が無い時の1on1ミーティングは、上司側も強いメンタルがもとめられます。

信頼関係構築に全力を尽くすべきですが、信頼関係は築きにくく、壊れやすいという特徴があります。

 

 

1on1ミーティングは、信頼関係構築にも活かせます。

 

1on1ミーティング中、否定批判、意見などをせず、ただひたすら聴くに専念できたら信頼関係は徐々にですが強化されてきます。

 

「本当に何を話しても良いのだ」と、実感し、信じられるようになるからです。

 

 

 

 

 

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継続が一番大切

コーチング・コミュニケーション研修

1on1ミーティングが、もとめられるようになったのは、価値観が多様化したからです。

 

一昔前は、「部下は上司の指示に従うのが当たり前」という価値観が一般的でした。

しかし、現代では、仕事に対してさまざまな価値観が広がっています。

 

仕事の指示が強ければ、ブラックだとか、パワハラだとか言われかねない状況です。

 

 

従来のように、価値観を強引に変えさせようとする指示命令型では、時代に合わなくなってきました。

 

逆に、多様な価値観をもった社員を活かす方法が、良いとされています。

 

 

1on1ミーティングの活用が、広がっている理由です。

 

 

1on1ミーティングは、知識レベルでいえば、「部下の話を聴くだけ」です。

 

とても簡単そうにきこえますが、実際やってみるとかなり難しいです。

 

しかも効果が現れるまで、時間がかかります。

 

 

部下の個性に合わせていくも、もとめられます。

 

 

効果が現れるまで、PDCAサイクルを回し続けるのだ、という気持ちで取り組んでください。

 

 

効果が現れるまでの時間を短縮したいのであれば、コーチングセッションのトレーニングを行ってください。