コーチング資格取得に関する基礎知識
コーチングは、どのように学べばよいのか、資格は取得した方がよいのか。
コーチングに興味を持って、学ぼうと思ったときに、コーチングスクールの種類、資格の多さに戸惑います。
コーチング資格の取得費用は、高額になりがちです。
「セミナーの内容が合わなかった」「資格をとったけど活かせない」となるともったいないです。
コーチングの基礎知識をまとめてみました。
【コラム】コーチングの勉強方法~コーチングの資格は独学でも取得できる?
【目次】 |
コーチングがもとめられる背景
コーチングスキルは20年ほど前に日本に入ってきていますが、それほど普及しているとは感じません。
しかし、管理職にコーチング研修を受講させる、1on1ミーティングで活用するなど利用シーンは増えています。
コーチングの注目が高まっている理由を説明します。
コミュニケーションが希薄化
「情報化社会になった」「企業間競争がグローバルに広がった」「企業間競争が激しくなっている」「人手不足になっている」「働き方改革で労働時間が削減されている」
管理職も含めて社員は仕事の処理に追われています。
そのため、社員同士のコミュニケーションの1回当たりの時間が短くなっています。
社員同士のコミュニケーションは、メールなど文字のやり取りが増えるなど、だんだん無機質になってきます。
コミュニケーションが希薄化しているのです。
結果、人間関係の悪化へつながり、メンタルヘルスの問題が発生や離職率の増加として現れます。
コミュニケーションの希薄化が、会社の生産性低下の要因となっているのです。
思考力の低下
センター試験が2020年で廃止になり、新しい試験制度に変わります。
目的は、「課題解決能力を養う」です。
日本が従来行ってきた、詰込型、暗記型の教育では、考える力が弱くなります。
一方的な「教える」に偏りすぎると、「教えてもらってないからできません」と、指示待ち社員が増えてしまいます。
ビジネスの世界は、常に未知の課題へのチャレンジです。
社員の思考力を強化する必要が出てきたのです。
コーチングは質問力を駆使して、相手に考えてもらういます。
繰り返すことで、思考力強化につながります。
【コラム】コーチングに関するビジネスが怪しい、胡散臭いと感じる理由
コーチングとは
「コーチングとは?」と質問すると、教える人によって答えが異なり、初心者を迷わせます。
また、スポーツのコーチのように、指導者のイメージを持っている人も多いです。
ここでは、スポーツのコーチとコーチングは、異なるものと捉えてください。
コーチングと呼ばれるスキルは、原則「指導、教える、アドバイス」は行いません。
弊社ではコーチングを、次のように定義しています。
〇コーチングセッションを受ける方に対して:
「意思決定と行動をサポートし、成長を促すもの」
〇コーチングを学ぶ方に対して:
「聴く力に重点をおいたコミュニケーションスキル」
ティーチング・カウンセリングとの違い
コーチングは、「聴く力」を駆使して、クライアントの気づきを引き出すスキルです。
●カウンセリングとの違い
「話を聴くカウンセリング」とどう違う?とよく質問されます。
カウンセリング:過去の痛みや悩みを解消する
コーチング:未来の目標や成長を達成する
同じ「話しを聴く」スキルですが、「目的が違う」と捉えてください。
●ティーチングとの違い
「コンサルティングやティーチング」との大きな違いは、「どちらが話をするか」です。
コンサルティングやティーチング:
コンサルタントや先生が、自分の経験と知識をクライアントに教えます。
コーチングやカウンセリング:
コーチやカウンセラーが、クライアントの知識や経験を引き出します。
コーチングとティーチングのどちらが優れているかはありません。
ティーチングの方が、答えを教えるので、解決が早いです。
緊急性が高いときは、「教える」「指示する」が有効です。
しかし、新型コロナ対策のように、先生も経験したことが無いようなことは教えられません。
コーチングは緊急性が低く、重要性が高いものに活用すると有効的とされています。
また、考える力を強化するので、新型コロナのように未知の課題に直面した時に思考力を発揮できます。
「コンサルティングやティーチング」は、説明力など「話す力」を強化します。
「コーチングやカウンセリング」は、傾聴力・質問力など「聴く力」を強化します。
コーチングスキルとは
コーチングスキルとは、コーチングセッションを行うときに活用するスキルです。
コーチングスキルを構成するものは「傾聴」「質問」「フィードバック」です。
各スキルを駆使して、30分から2時間程度のセッションを行い、クライアントの気づきと行動を引き出します。
セッションの流れは、GROWモデルを用いるのが一般的です。
GROWモデルとは次の頭文字をとったものです。
Goal(ゴール)
Reality(現状)
Option(選択肢)
Will(意思)
次のように進めます。
1.話したいテーマを確認する
2.そのテーマの理想の状態(ゴール)を確認する
3.(ゴール)に対する(現状)を確認する
4.(ゴール)と(現状)のギャップを埋める施策(選択肢)を確認する
5.次のセッションまでにする施策(選択肢)を宣言(意思)してもらう
すべてクライアントが考え行動をします。
行動した結果、クライアントの成長につながります。
重要なポイントは、「定期的に継続する」です。
1回の行動ですべてが達成できるわけではありません。
実行した施策が成功するとは限りません。
2週間に1回~1ヵ月に1回のペースでセッションを行い、PDCAサイクルを回します。
チャレンジを積み重ねることによって、目標を達成に着実に向かいます。
【コラム】傾聴力・質問力とは~コーチングスキルを活用したトレーニング方法
コーチングの種類と資格
コーチングを学ぼうと思ったときに戸惑うのが、スクールやセミナー、資格の種類の多さです。
どのスクールやセミナーもホームページを見ると魅力的なことが書かれています。
高額なスクールが多いので、すべてを受講できるわけではないので、選ばなければなりません。
注意点は、高額なスクールに通っても、すべての人がコーチングができるようになるわけでは無いです。
逆に、格安のセミナーでもコーチングが上達する人はいます。
「自分自身の目的にあった学び方をする」が大切です。
コーチングの資格
コーチングの資格について、公的な資格はありません。
つまり、資格を持っていても、コーチングができるスキルがあるかはわかりません。
たいていのコーチング資格は、スクールに通って一定条件を満たせばもらえるという資格がほとんどです。
スクールごとに、取得のハードルが高い資格と低い資格が存在するので、どこのスクールの資格かが基準になるかもしれません。
統一的な基準になる資格として、有名なのは国際コーチ連盟の資格です。
コーチとしてのセッションの実績も求められる資格なので、客観的にも評価される資格と感じます。
しかし、国際コーチ連盟以外の流派も数多く存在します。
※国際コーチ連盟の資格について
国際コーチ連盟は、世界最大のコーチ認定機関です。
資格は、セッション時間の実績、セッションログによる試験によって、アソシエイト・サーティファイド・コーチ(ACC)、プロフェッショナル認定コーチ(PCC)、マスター認定コーチ(MCC)の3種類の資格が存在します。
この資格があるからといって仕事を紹介してもらえるわけではありませんし、有利になるわけでもありません。国際コーチ連盟の資格を持っていなくても活躍しているコーチは存在します。
コーチングの種類
コーチングの種類は多様です。
国際コーチ連盟のカリキュラムに沿ったコーチングを学べるスクールもあれば、それ以外のコーチングスクールも数多く存在します。
どれが良いのかといえば、どれも良いです。
スクールと価値観の合う合わないもありますし、資格の名前による肩書を重視するのか、コーチングを学ぶ目的から考えなければなりません。
コーチングの種類は、コーチングスキルとGROWモデルのベーシックなタイプ以外には、心理学を組み合わせたスキルが多く存在します。
アドラー心理学、NLP、交流分析などです。
その他、脳科学など活用したものや、コーチオリジナルのセミナーなども存在します。
特に大きく異なるのは、「質問」のスキルでしょう。
心理学ごとに、さまざまなフレームワークが存在します。
コーチングでは、クライアントの「思い込み」などの矛盾に気づいてもらうことが多いです。
その時、「思い込みを形成してきたプロセス」を知っていると便利なので、心理学がよく活用されます。
コーチングを学ぶ場合の種類
コーチングを学ぶ場所は数多く存在します。
価値観が合うスクール、セミナーを選ぶのが大切です。
コーチングスキルはシンプルです。
『「傾聴」「質問」「フィードバック」のスキルを駆使して、GROWモデルに沿って話を聴き出し、行動を促していく』
が基本になります。
この各スキルに、オリジナルのテクニックによって種類がわかれます。
主なスキルは心理学を活用したものです。
NLP、アドラー心理学、交流分析、個性心理学などを活用した「質問」をおこないます。
その他、脳科学などを活用したスキルがあります。
企業研修や低価格のセミナーは基本スキルに重点を置いています。
高額セミナーになると、アドラー心理学やNLPなどの心理学やオリジナルの考え方を活用したものが多くなります。
低価格のセミナーの修了生でも、コーチとして活躍している人はいます。
高額セミナーに参加してもコーチングができない人はいます。
まず自分自身の「学びたい気持ち」の大きさの確認が大切です。
資格はいろいろ存在しますが、スクールごとの認定資格がほとんどです。
コーチングのレベルではなく、修了やセッション時間など一定条件をクリアしたら必ずもらえる資格です。
その価値をどのように捉えるかも人それぞれです。
コーチングを受ける場合の種類
コーチングをわかりにくくしている要因に、「コーチが持つ肩書の種類が多すぎる」があります。
スポーツのコーチのように、「教える」タイプのコーチも存在することがあります。
まず理解しておいてほしいのは、コーチングは「コーチのスキルに左右されるスキル」ということです。
同じスクールを出て、同じ資格をもっていたとしてもコーチングのスタイルと品質は異なります。
そのため、あるコーチからコーチングを受けてうまくいかなかったからとして、「コーチングは効果がない」と判断しないようにしてください。
多くのコーチが、「得意分野×コーチング」という組み合わせで活動します。
・人生全般をテーマにするライフコーチ
・経営者を対象としたエグゼクティブコーチ
・ビジネス全般をテーマにするビジネスコーチ
・起業をサポートする起業コーチ
・恋愛や婚活をサポートする恋愛婚活コーチ
・お金の問題をサポートするマネーコーチ
得意分野を掛け合わせているため、「教える」の割合が存在します。
コーチングというより、コンサルティングになっているケースもあります。
コーチングを受ける人は、課題解決が優先です。
コーチング、コンサルティングはただの手段であり、重要では無いともいえます。
クライアントも課題を早く解決したいので「教えてほしい」となります。
それに答えているうちにティーチングに偏るコーチもいます。
このあいまいさがコーチングをわかりにくくさせています。
コーチング資格の効果
コーチングの資格は取った方が良いのか?
この点は、さまざまな意見があるでしょう。
絶対的な正解はありません。
コーチングの資格にメリットはある?
「コーチングを受けてみたい」と思った時、コーチを選ぶ基準は何ですか?
もし、「どこどこの資格」という明確な答えを持っているのであれば、その資格を取得する意味があるかもしれません。
実際、資格取得によってセルフイメージが高まって、コーチとして活躍している人は存在します。
一方、資格をとってもコーチングができずに、別のスクールに通いなおす人も存在します。
学んでいない人にとって、どのコーチング資格が良いのかわかりません。
悪質なコーチに出会った経験のある方には、逆に警戒される場合もあります。
実際、交流会でコーチと名乗ったら嫌な顔をされたことがあります。
コーチングの資格は、スキルレベルの目安にはなりますが、学んない人にとってはよくわかりません。
同じスクール出て資格を持っているコーチでも、スキルレベルは全く異なります。
プロコーチとして活動する際、資格の肩書がないと、仕事が来ないのではと不安になることも多いのです。
自信をつける効果はあるかもしれません。
しかし、実際は資格があるからといって、仕事が来ることはありません。
現時点では、コーチングの資格は必要と感じないかもしれません。
しかし、近い将来に魅力が出てくるかもしれません。
資格よりも重要なのは「なんのために学ぶのか?」です。
資格があっても仕事はない
資格を取ると、プロコーチとして活躍できると宣伝しているセミナーやスクールも存在します。
皆さんの周りにコーチングの資格を持っている人はどれぐらいいますか?
そして、その資格をどのように活用していますか?
おそらく、プロコーチとして活動している人は、多くないのでは無いかと思います。
それぐらい、コーチにお金を払おうという人は少ないです。
コーチングスキルは、資格よりもコーチ自身の能力に左右されます。
資格が無くてもコーチングが上手い人がいる一方、資格があってもコーチングができない人がいます。
クライアントとの相性も存在します。
プロコーチになれるというセミナーやスクールで認定資格を取得したからといって、仕事を斡旋してくれるわけではありません。
逆に、さらに高額のオプションコースへの勧誘が来るかもしれません。
コーチングの資格を取得したら、必ず仕事があるとは思わないことが大切です。
【コラム】目標設定面談のためのコミュニケーション能力―魅力的なビジョンを-
コーチングを学ぶ目的
コーチング自体は、必ず役に立つスキルです。
近年、特に必要性が高まっていると感じます。
もし学ぶのであれば、「目的を明確にする」が重要です。
コーチングを学ばれる方の目的は、大きく分けて3つです。
・コーチング資格を活かしてプロコーチになる
・自分を変えたい(セルフコーチング)
・コミュニケーション能力強化(聴く力)
コーチングは難しい
コーチングスキルは、とてもシンプルですが、奥が深く、難しいです。
「この質問を使えば、相手は必ず気づいてくれる」という質問が無いからです。
「ある人で効果があった方法が、ある人ではうまくいかない」が頻繁に発生します。
そして、同じセッションは二度とありません。
長時間のトレーニングが必要なのです。
上達するには「何のためにコーチングスキルを学ぶのか」を明確にし、その気持ちの強さを確認してください。
そして、その気持ちの強さにこたえてくれる、企業研修やスクールを選ぶことが大切です。
同じスクールで同じ先生から同じように学んでも、上達できるかどうかは「本人のモチベーション」次第です。
「本人のモチベーション」を引き出すのが、スクールや講師の責任ではありますが(汗)
プロコーチになる
コーチングセッションで「クライアントの目標達成をサポートする」そして「対価を得る」のがプロコーチです。
資格を持っているからといって仕事につながるわけではありません。
資格やコーチングスキルだけでなく、営業スキル、マーケティングスキルなどのビジネススキルも必要になります。
営業でクライアントをとれたとしても、商品であるコーチングセッションのレベルが低いとクライアントの不満につながります。
コーチングスキルとビジネススキルの両方を磨き上げる必要があります。
インターネットでコーチを探すと、さまざまなコーチが数多く見つかります。
プロコーチは、設備投資も必要なく、簡単に参入できます。
「簡単に参入ができる=クライアント獲得競争が激しい」です。
プロコーチとして活動するには、ビジネススキルだけでなく信念と粘り強さも必要です。
セルフコーチングをする
セルフコーチングとは、コーチングセッションを自分自身に行うスキルです。
コーチングセッションはクライアントの視点を広げ、思い込みを解消し、前に一歩踏み出す勇気づけを行います。
「自分で現状を抜け出したい」目的で学ばれる方も多いです。
実際、コーチングを学ぶと、いろいろな気づきが得られます。
何かしらの不都合を周りのせいにして動けなかったケースも、自分の可能性に気づけば、動けるようになります。
結果的に、自分自身の主体性を引き出せます。
学んだ多くの方が、コーチングをもっと早く学んでおけばよかったというのは、この効果によるものです。
コミュニケーション能力を強化する
コーチングを学ぶと、コミュニケーション能力を強化できます。
コーチングは「聴く力」を強化するスキルです。
コミュニケーション能力は、「話す力」と「聴く力」の両方が存在して、初めて成立します。
多くの方が「聴く力」のトレーニングをした経験がありません。
だから、コミュニケーション不完全になりがちです。
コーチングスキルを学ぶと、「聴く力」が強化され、コミュニケーション能力が強化されます。
【コラム】チームワークの一体感を醸成するコミュニケーション方法
コミュニケーション能力が重要
近年、社員のコミュニケーション能力強化がもとめられています。
IT技術の進化により、コミュニケーションの量は激増しました。
量が増えた分、1回当たりのコミュニケーションの質は低下しています。
コミュニケーションの問題が増加している原因です。
生産性向上
近年、「ワンチームになる」が合言葉のように使われています。
ワンチームとは、組織に一体感ができている状態です。
メンバー同士、コミュニケーションが上手くいってなかったらワンチームになれません。
ワンチームが望まれる理由は、仕事の生産性が大幅に変わるからです。
メンバーが協力し合えない職場は生産性が低くなります。
ワンチームを作るには、コミュニケーション能力を強化しなければなりません。
メンタルヘルス向上と離職率低下
会社を辞める理由、会社でのストレス要因のランキング上位に常に人間関係があります。
人間関係は、コミュニケーションの質によって良くも悪くもなります。
コミュニケーションの悪化はメンバーにダメージを与えるのです。
それはそのまま生産性に影響します。
人材が寄り付かなくなった会社は、人手不足倒産に追い込まれます。
コミュニケーションの質を改善し、働きやすい職場づくりを進めることが急務です。
コーチングの学び方
「コーチングの資格を関係なし」とした場合、どのような学び方があるのか紹介します。
コーチングを学ぶ上で重要なポイントは、「語学や料理などと同様、トレーニング量が必要」です。
日本語の会話であるので、できてなくても「できたつもり」になるケースが多いです。
資格を取得しただけで「できるつもり」になるケースもあります。
「できているつもり」でコーチングセッションを行うと、クライアントとの信頼関係が壊れるので注意してください。
資格よりも、信頼関係が重要です。
クライアントと素早く信頼関係を構築するにはトレーニングが必要です。
本や動画、オンライン講座などで独学
本屋に行けば、コーチングに関する本が並んでいます。
インターネットで「コーチング」と検索しても、さまざまな知識が得られます。
オンライン講座なども充実しています。
独学しやすい環境は整っています。
注意点は、「わかったつもり」になりやすいことです。
独学の場合、「知っている」けど「できない」という状況に陥りがちです。
スキルの習得レベルは「知っている」「できる」「教えられる」に分かれ、それぞれ全く異なります。
「質問」スキルだけでも、かなり奥の深い世界なので、難しいです。
最近は、コーチの勉強会などが開催されているケースがあります。
勉強会に参加し、自分自身の理解度を確認する場をもうけるなど工夫するとよいでしょう。
スクール・セミナーで学ぶ
コーチングスキルはスクールやセミナーで学ぶのが一般的です。
スクールは多くの種類があるので、目的を明確にしたうえで、しっかり選ぶ必要があります。
コーチングはトレーニングが必要です。
トレーニング環境が整っているスクールが望ましいです。
スクールやセミナーのメリットは、ともに学ぶ仲間ができる可能性が大きいところでしょう。
モチベーションの高い仲間ができたら、自然と練習回数が増えるので上達しやすくなります。
資格はどれだけトレーニングしたかの証明にはなるでしょう。
企業研修で学ぶ
管理職研修など、コーチングを企業研修で学ぶケースも増えています。
ただし、単発の企業研修が多いのがデメリットです。
トレーニングをしていないにもかかわらず、コーチングができるようになったつもりの管理職が増える可能性があります。
企業研修ならではのデメリットです。
コーチングは、強い信頼関係がもとめられます。
苦手な上司に、コーチングされる部下は、委縮して何も話さないかもしれません。
結果的に、「コーチングは役に立たない」とレッテルを貼ってしまうかもしれません。
また、上司は部下に成果をもとめます。
コーチングは、短期的に解決しなければならない課題は苦手です。
コーチングが苦手とする課題に、無理やりコーチングを活用して、「効果がない」とレッテルを貼ってしまう可能性もあります。
そうなると、コーチングは企業内で活用されなくなります。
企業研修でコーチングを活用するなら、「会社全体でコーチングに対する理解を深める」が大切です。
社外のスクールでコーチングの資格を取得した人が、社内で活かせないのは、会社、上司がコーチングに大切なポイントを理解していないからです。
経営者含む、上位の役職者から順にコーチングを学ぶことをオススメします。
【コラム】ビジネスでワンチームになるために-会社組織の一体感を醸成する方法
使えるコーチングを
コーチングの資格の取得について、現時点ではメリットは小さいです。
しかし、コーチングスキル自体の習得は大きなメリットがあります。
重要なのは「使えるコーチング」かどうかです。
資格を持っていても、使えないのであれば本を読んだだけと変わりません。
コーチングを学ぶ最大の効果は、コミュニケーション能力の向上です。
さまざまな問題が人間関係によって生じています。
コーチングは信頼関係が無いと機能しません。
信頼関係構築からがコーチングなのです。
信頼関係構築方法は、人間関係改善方法につながります。
資格をとって仕事を有利に進めたいという考え方も確かに正しいかもしれません。
しかし、資格を持っていてもコミュニケーションが上手くいかなければ活用できません。
コーチングの学び方はさまざまです。
まずは、体験講座から受講してみることをオススメします。