新任管理職研修~コーチングスキルとリーダーシップ~
新任管理職になると、部下の時とは異なるスキルを身につけなければなりません。
管理職に必要なスキルには、経営的な知識や人事評価のスキルなどがあります。
それらの中で最も重要なのが、リーダーシップとコミュニケーションスキルです。
チームをまとめなければならないからです。
日本では、管理職になりたがる社員が減っていると指摘されています。
管理職になると、責任が増えて、残業代がつかなくなります。
しんどいだけで、割りが合わないとみられているからです。
管理職がしんどくなるかどうかは、部下がどれだけ協力してくれるかにも左右されます。
管理職VS部下の構図になるか、チームワークの良い構図になるか。
管理職のコミュニケーション能力次第です。
部下がついていきたくなるような、強力なリーダーシップが必要です。
チーム内で、スムーズなコミュニケーションが行えると、リーダーシップも発揮しやすくなります。
だから、コミュニケーションスキルが基盤となります。
新任管理職向けに、さまざまな研修が存在します。
弊社では、コミュニケーション能力強化が、最も重要と考え、研修セミナーを実施しています。
コミュニケーション能力強化には、コーチングスキルが望ましいです。
新任管理職の発生する課題と対策について説明します。
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【目次】 |
新任管理職に発生する課題
管理職の役割は、部下の頃から大きく変化します。
部下の頃は、上司の指示に従っていれば良かったかもしれません。
管理職になると、逆に指示を出す側になります。
しかし、中間管理職は、さらに上の上司から、今までと同様に指示がきます。
指示を出さなければならないと同時に、指示に従わなければならない立場になります。
中間管理職は、上司の指示と、指示に従わない部下の板挟みになるケースもあります。
新任管理職に発生する課題について説明します。
チームの成果
管理職は、自分の成果よりも、チームの成果がもとめられます。
極端にいえば、自分は仕事しなくても、チームが成果を出せば、管理職の仕事をしたとなります。
チームの成果も大切ですが、会社の成果への意識が大切です。
チームの自分勝手な行動により、他のチームに悪影響を及ぼす可能性があります。
会社の成果を最大化するには、他のチームとの調整役としての役割も大切になります。
コミュニケーション能力がもとめられます。
組織づくり
新任管理職の課題は、「部下をまとめる」「部下の育成」などが存在します。
部下をまとめる
新任管理職の不安は、「部下をまとめられるのか」です。
「指示に従って、動いてくれるのだろうか」
「反発されたらどうしよう」
「強く指示した方がいいのだろうか」
「優しく指示した方がいいのだろうか」
初めて人を使う立場になると、不安が多いです。
当然チームをまとめた経験が無ければ、そうなります。
部下のころとは、責任の重さも段違いになります。
実際、「部下の離職」「管理職の働きすぎ」など問題が発生しています。
それらは、リーダーシップとコミュニケーション能力の不足が原因です。
部下の育成
新任管理職になってからの悩みは、「部下が育てられない」です。
実際、部下の育成に困っているという話をよく耳にします。
「部下に任せる不安」や「自分がやった方が早い」といった理由によって、権限委譲ができないのが原因です。
いつまでもプレーヤーから抜けられない。
プレーヤーから抜けられないから、マネジメントができない。
部下に仕事を任せられないから、部下が育たない。
結果、チームの生産性が上がらない。
といった、悪循環がまわります。
部下にまかせるのはリスクがあると、まかせる前から思い込むのが原因です。
仕事を任せないかぎり、部下は成長しません。
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新任管理職が強化しなければならない能力
新任管理職が強化しなければならない能力は、リーダーシップ力とコミュニケーション能力です。
上司と部下の板挟みになるなど、ストレスも大きくなります。
メンタルヘルスマネジメント能力も必要です。
まとめて重要となるのが、「考える力」です。
状況変化に応じて、迅速に適切に、意思決定がもとめられるようになります。
リーダーシップ
チームがまとめるには、リーダーシップが必要です。
リーダーシップは、以下の要素を満たす必要があります。
・ビジョンを明確にする
・組織をまとめる
・組織が成果を出せるようにマネジメントする
・成果に対して責任をとる
逆になると、部下は不安になります。
「このチームの将来が不透明」「リーダーが無責任」などあれば、部下は「上司についていこう」と思わないでしょう。
まずは、明確なジョンが必要です。
管理職は、チームの成果に責任をもつ必要があります。
部下が成果を出せないのも、リーダーの責任となります。
コミュニケーション能力
新任管理職は、部下の時とは、異なったコミュニケーション能力がもとめられます。
部下のころは、報連相など説明する「話す力」が必要でした。
管理職になると、部下の話を聴く、社内の情報を収集する「聴く力」が必要になります。
「話す力」だけで、強引に指示命令で部下を動かそうとすると、反発される可能性があります。
最悪、パワハラと指摘されます。
部下それぞれ、性格が異なります。
部下の性格に合わせてコミュニケーションをとる、柔軟性がもとめられます。
コミュニケーション能力が必要な理由は、チーム内で情報を共有するためです。
部下がそれぞれ、何をしているか分からない状態は、避けなければなりません。
チームをまとめるのに、コミュニケーション能力が必要なのです。
モチベーションとメンタルヘルスマネジメント
管理職は、部下のモチベーションマネジメント、メンタルヘルスマネジメントの両方が必要になります。
部下のモチベーションを引き出せないと、仕事が思うように進まなくなります。
部下のメンタルヘルスが悪化し、休職者や退職者が発生しても仕事が進まなくなります。
部下がダウンすると、管理職の役割を果たせなくなります。
また、管理職は、自分自身のメンタルヘルスマネジメントも重要です。
なぜなら、仕事が思うように進まないとき、管理職のストレスはとても大きくなるからです。
「上司から成果を出せとプレッシャーをかけられる」「部下が思うように仕事をしてくれない」が、重なったときどうしますか?
管理職が、「部下の分まで仕事をして、成果を出す」という状況を続けていると、管理職自身がストレスでダウンしてしまうかもしれません。
「自分を犠牲にしてまで仕事をする」管理職は、部下にも「同じように仕事をすること」をもとめがちです。
その場合、部下を追い詰める恐れがあります。
部下のモチベーションを高める
仕事の配分コントロール
他部署との調整
ストレスのマネジメント
など。
管理職は、コミュニケーション能力が必要な場面が多いです。
新任管理職研修選びの課題
新任管理職研修を探すと、さまざまな種類が見つかります。
どの研修を受講させるかによって、効果が異なります。
それぞれに課題が存在します。
研修を選ぶ場合は、留意点を把握した上で、選択することが大切です。
弊社では、新任管理職には、コミュニケーション能力が最重要と考えています。
コーチング・コミュニケーション研修セミナーを実施しています。
新任管理職研修で避けたいこと
新任管理職研修で避けたいのは、受講させたのに効果がなかったという結果です。
同じ先生に同じように習ったからといって、受講生が同じような成績をとるとはかぎりません。
新任管理職のためのノウハウ本を読ませたのと効果が変わらないという状況も避けたいです。
効果の得られなかった新任管理職のフォローをどうするか考えなければいけません。
企業の新任管理職研修は、儀式的なものになりがちです。
管理職も決まりだから受講しているなど、受けさせられている感が出やすいです。
なんのために、研修セミナーを受講させるのか?
目的意識が大切です。
新任管理職に何をもとめるか?
新任管理職に、何をもとめるか?が重要です。
「新しい仕事にチャレンジしてくれる管理職になってほしい」という言葉をよく聞きます。
その割には、管理職を型にはめる研修が多いように感じます。
管理職としてのルールを守らなければならない研修になればなるほど、考える力が低下します。
「ルールを守ること」が仕事になります。
そうなると、ルールを超えた新しいことへのチャレンジがなくなります。
官僚制の逆機能とよばれます。
管理職は、外部環境の変化にあわせて、柔軟に素早く意思決定できる力がもとめられます。
ルールは大切ですが、ルールが時代に合っているか、客観的視点で考える力が、管理職にはもとめられます。
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新任管理職にもとめられるコーチング・コミュニケーション
新任管理職の能力を強化する方法を一つだけ選べといわれたら、コミュニケーション能力強化をオススメします。
コミュニケーション能力の有無が、あらゆる場面で効いてきくるからです。
そして、管理職になったらもとめられるコミュニケーション能力は、聴く力です。
多くの方が、「聴く力」を強化するために、どのようなトレーニングをしてきたか?という質問に答えられません。
なぜなら、教えてもらったことが無いからです。
多くの場合、どうやって部下をコントロールするかと、「話す力」ばかり強化しようとします。
コミュニケーション能力は、「話す力」と「聴く力」の双方向で、初めて成立します。
「話す力」だけを強化しても、コミュニケーションは成立しないのです。
「聴く力」の強化方法として、コーチング・コミュニケーションの習得をオススメしています。
コーチング・コミュニケーションとは
コーチング・コミュニケーションとは、コーチングスキルを活用したコミュニケーションスキルです。
コーチングとは、相手の話を徹底して聴くによって、気づきを引き出し行動を促すスキルです。
つまり、「聴く力」に重点をおいたコミュニケーションスキルです。
コーチングスキルは、「傾聴」「質問」「フィードバック」のスキルにより構成されます。
トレーニングにより「聴く力」が強化されます。
「聴く力」を強化することで、さまざまなメリットが得られます。
コーチング・コミュニケーションのメリット
「聴く力」強化の目的は、相手にたくさん本音で話してもらうです。
管理職は、部下からの報連相など、多くの情報を引き出さなければなりません。
また自部署だけでなく、他部署との調整など、多くの情報を収集しなければなりません。
情報が少ないと、意思決定を間違える可能性があるからです。
「聴く力」の強化により、発言のしやすい職場環境がつくれます。
発言が活発に行われることによって、管理職の情報収集力が強化されます。
コミュニケーションが活発に行われると、チームの生産性が向上します。
チームの生産性向上は、管理職の責任です。
また、部下の話を聴くことは、部下のモチベーションアップやメンタルヘルスにも効果があります。
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管理職研修にコーチング・コミュニケーションを
管理職は、部下のころとは、全く異なったスキルがもとめられます。
その中で最も大切なのが、コミュニケーション能力です。
基本的に、コミュニケーション能力が無いと、管理職にはなれません。
ただし、それは「話す力」に偏りがちです。
「指示・命令」する力が強い人ほど、管理職に選ばれやすいからです。
そして、「聴く力」のトレーニングは忘れられがちです。
管理職の役割は、チームをまとめるです。
チームをまとめるには、「部下の話を聴くこと」が欠かせません。
部下は、「話を聴いてくれない上司」を嫌がります。
管理職になったら、まずは「聴く力の強化」に取り掛かってください。
弊社では、コーチング・コミュニケーションの研修セミナーを実施しています。
ぜひご活用ください。