問題解決力研修セミナー~思考力を高めるコーチング~
新型コロナウイルスの感染拡大により、経済に大きな影響が広がっています。
各企業、まさに問題解決に迫られているでしょう。
問題解決力の差が、業績の差として現れます。
それに気づいている企業は、社員の問題解決力の強化を目的の研修セミナー探しているかもしれません。
その前に、問題解決力よりも重要なポイントが存在します。
ある問題解決力の高い社員が、「画期的な問題解決方法」を思いついたとします。
しかし
「失敗したらどうするんだ」「それは難しい」「責任は誰がとるんだ」「費用はどれぐらいかかるのか」
周りのネガティブな発言によって、消される場合が多くないでしょうか?
問題解決力を高めるには、問題解決力が機能する環境づくりが大切です。
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【目次】 |
問題解決力研修セミナーとは
問題解決力研修セミナーとは、社員の問題解決力を強化するための研修セミナーです。
各種フレームワークの学習や、グループワークでの問題解決体験を行います。
目的
問題解決力研修セミナーの直接的な目的は、社員の問題解決力強化です。
二次的な目的は、会社の生産性向上です。
企業間競争がグローバルに広がり、経営にスピードがもとめられています。
問題解決に手間取っていると、他社に先を越されてしまいます。
商品、サービス開発力も問題解決力といえます。
社会的課題の解決が企業にもとめられているからです。
最近のテーマとしてはSDGsでしょうか。
企業の社会的責任を果たせない企業は、経営資源の強化が難しくなります。
社員の問題解決力の強化がもとめられているのです。
主な内容
一言で、問題解決力研修セミナーといっても種類はさまざまです。
ロジックツリーや特性要因図などのフレームワークを使った問題解決方法
時間的制約の中での問題解決トレーニングを行うインバスケット思考
グループでの問題解決に取り組むデザイン思考
などが存在します。
主な内容は整理すると、次のようになります。
【フレームワークを活用した問題解決】
フレームワークの活用で、問題点が整理しやすくなります。
問題点が見える化されると、解決方法も明確になります。
【グループワークでの問題解決】
ブレインストーミングなど、グループワークでメンバーからさまざまな意見が出されます。
自分では思いつかなかったような意見を、他のメンバーから聞いたきっかけにより、思考の幅が広がります。
グループダイナミクスを活用した方法です。
【問題解決の処理能力トレーニング】
「10分以内に、30通のメールを処理しなければならない」など
制約をつけて、優先順など判断処理能力を高めるトレーニングをします。
インバスケット思考のトレーニングが有名です。
【ゲームによる学習】
ゲームを体験しながら、問題解決方法を学びます。
近年は、SDGsゲームなどの研修も現れています。
どれも、問題解決方法のヒントを学べる研修なので、受講する価値はあるでしょう。
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問題解決力研修セミナーの問題点
問題解決力研修セミナーは効果的と考えますが、本当に効果があるのか、測定が難しいです。
いまはコロナ不況の真っただ中にいます。
問題解決力がもとめられています。
研修セミナーを受講した企業は、受講していない企業とどれぐらいの差が生まれるのでしょうか?
問題解決力アップは難しい
問題解決力は、一瞬で高まるスキルではありません。
研修セミナーを1回受講しただけで、OKとする企業が多いように感じます。
受講した後に、「何回実践するか」が大切なのです。
ジャパンディスプレイもレナウンも上場企業だったので、問題解決力研修セミナーを受講した社員は存在したと思います。
上場企業でしたので、基本的に優秀な人材が多いでしょう。
しかし、問題解決に苦しんでいます。
問題解決力は、相対的に捉えなければいけません。
問題解決も、競争だからです。
他社より問題解決力が高くなって、初めて意味があります。
もし競合他社が同じフレームワーク活用していたとしたら、どれだけ使いこんできたかに左右されます。
自社が問題解決したとしても、他社がそれを上回る問題解決をしていたら、自社にとって問題はもとに戻ります。
問題解決を取り巻く環境は、競合企業の行動、地政学リスク、さまざまな変数によって流動的に動いています。
問題解決力の壁
問題解決力は、頭の良さに左右されると考える方がいるかもしれませんが、そうではありません。
頭の良い社員が多いほど、会社の業績が良くなるのであれば、高学歴の社員が多いほど業績が良くなるはずです。
業績に悪い上場企業、業績の良いベンチャー企業が存在するかぎり、高学歴と問題解決力はそれほど結びつかないように見えます。
問題解決力を抑制する障害は、「常識」「思い込み」「焦り(時間的制約)」「失敗への恐れ」などです。
新しいアイデアが浮かんでも、上司からの「それはあり得ない」と言われると消されてしまいます。
「こうでなければならない」という思い込みは、問題解決力に制限を与えます。
古い考え方から変われないまま、衰退していく企業は多いです。
学んだ問題解決方法を試そうとしても、上司から「早く解決しろ」とプレッシャーをかけられたら、学んだ知識を実践できなくなります。
職場でのコミュニケーションの質が、問題解決の壁になります。
問題解決力を強化するには、問題解決にチャレンジしやすい環境づくりが欠かせません。
長期的にトレーニングする環境と、それを支援する環境が必要なのです。
問題解決力を強化したいなら、まず職場のコミュニケーション活性化が大切です。
問題解決力とコミュニケーション能力の関係
問題解決力の課題は、日本独特の教育方法に存在するといわれています。
日本では、先生が教壇に立って一方的に教える、詰込型教育、暗記型教育が一般的です。
教える一辺倒のデメリットは、「教えてもらったことしかできない」「考える力が養われない」となることです。
近年は、思考力を強化するために、アクティブラーニングという方法の導入が始まってます。
センター試験も廃止され、課題解決能力を問う共通テストに変わります。
日本全体が、課題解決能力強化に、取り組み始めた感じがします。
ところで、問題解決というと、一人で解決方法を考えるスキルと捉えるかもしれません。
それでも良いのですが、環境変化の激しい現代では、それでは追いつきません。
「チームで解決方法を考える」が主流になってくると考えます。
重要となるのが、社員のコミュニケーション能力です。
ブレインストーミング
チームで問題解決方法を考える、代表的な手法がブレインストーミングです。
ブレストという名前でよく使われます。
ブレインストーミングは、チームでアイデアを出すのですが、次のようなルールが必要です。
・否定批判の禁止
・奇抜なアイデアを歓迎
・アイデアへの相乗り歓迎
・質より量を重視
メンバーの持つ自分にはないアイデアに刺激され、新しいアイデアが創発されやすくなります。
「ありえない」「むずかしい」「誰が責任をとるんだ」など、否定批判がアイデアをつぶします。
ファシリテーターのコミュニケーション力が重要です。
アクティブラーニング、1on1ミーティング
課題解決力、思考力を強化する方法は、近年活用が広がっているのがアクティブラーニングと1on1ミーティングです。
従来の「教える」一辺倒では、「考える機会」を奪います。
「教えてもらってないから」「指示されていないから」など、指示待ち社員が生まれる原因とみられています。
そこで「考える機会」を増やそうとする取り組みが広がっているのです。
アクティブラーニングとは、従来のティーチングと異なり、先生は答えを教えません。
生徒同士で話し合いながら、解決方法を考えます。
1on1ミーティングとは、指示命令と異なり、部下自身が自分自身で考えて課題解決する行動を、上司が傾聴力と質問力を駆使して促すスキルです。
アクティブラーニング、1on1ミーティングのどちらも「考える」を促し、問題解決力強化を目的としています。
ここで重要なポイント。
アクティブラーニングも1on1ミーティングも実施する人のコミュニケーション能力に効果が左右されます。
問題解決力を強化したいなら、問題解決方法を学ぶとともに、部下の問題解決能力を引き出すコミュニケーション方法を、「上司自身が習得する」が大切です。
【コラム】チームワークの一体感を醸成するコミュニケーション方法
問題解決力を強化する研修セミナー
問題解決力の強化は、すべての企業にもとめられます。
なぜなら、企業の活動目的が、「何かしらの問題を解決する」だからです。
つまり、企業の競争力は、問題解決力に左右されます。
そのため、社員が研修セミナーを受講するのは大切だと感じます。
しかし、問題解決力は、企業風土に左右されます。
人は集団になると、「集団凝集性」と呼ばれる集団心理が働きます。
同調圧力が強まり、奇抜なアイデアを発言しづらくなります。
少数派よりも多数派の意見が強くなります。
問題解決力を強化するには、少数派の意見にも耳を傾ける必要があります。
職場のコミュニケーション活性化がもとめられるのです。
問題解決力を強化するコーチング・コミュニケーション研修セミナーを開催しています。
ぜひご活用ください。